こちら【illust/101528139】の素敵企画様に新規家系で参加させて頂きます。
※3/1 主催様に承認を頂きました!
※4/19 メッセージお返事させて頂きました。遅くなり申し訳ございません。
◆名前:クノ
◆種族:ウインdi
◆年齢:15歳
◆所属:月の国
◆性別:♀
◆奇病数∶1
一人称:くぅ
二人称:きみ、名前
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明るく素直な性格の女の子。きょうだいがたくさんいる家族の九番目に生まれ、「九の子」「九の」と呼ばれていたためそれが自分の名前だと思い込んでいる。しかしたくさんいた家族は彼女が物心つく前に皆病に倒れてしまい、ひとり残された彼女はそれでも逞しく生き抜いてきた。その経験からひとを頼らず自分でなんとかしようとする癖がある。また世間知らずで基本的にひとを疑うことをしないため、騙されやすく危なっかしい一面も。自身の生い立ちを悲観してはいないが、家族を失ってしまったのは自分が「悪い子」だったせいだと思っている。そのため「良い子」と言う言葉に敏感で言われるととても喜ぶ。年の割にどこか幼く、遊ぶことやお昼寝をすることが大好き。
基本的に国内をうろついているがたまに他国へ迷い込んでいることも。自分の知らない世界を知っているひとを尊敬していて、旅の者から話を聞くのが楽しみの一つ。異国婚や珍しい色のひとに対してもまずそれが珍しいという認識すらないため特に偏見はない。
ずっとひとりで生きてきたため家族の暖かさや誰かと寄り添う温もりを知らず、密かに憧れている。思ったことは素直に口にする性格だが、自分のせいでまた誰かを失ってしまうのではないかと恐れて中々気持ちを伝えられないでいる。自分で気づいていないだけで、本質はとても寂しがりや。
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「こんにちは!くぅはクノだよ。きみのお名前はなんていうの?」
「くぅはずっとひとりだったから、何だって自分で出来るんだよ!えぇと、だから……くぅは大丈夫。心配しないで、ね?」
「わ、きみって旅をしてるの?すごい!ね、お話聞かせてほしいな。お礼にくぅのお気に入りのお花畑に連れて行ってあげるから!」
「みんながいなくなっちゃったのは、きっとくぅが悪い子だったから。だから今度は良い子になるって決めたんだ。……だって、またひとりになるのは嫌だもの」
「えへへ、誰かとくっつくとこんなにあったかいんだね。知らなかったなぁ……ね、もうちょっとだけ、きみの傍にいってもいい?」
「誰かの隣にいるだけでこんなにも幸せなんだって、きみが教えてくれたんだ。……失うのは怖いけど、今はきみに、大好きだよって伝えたいな」
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✿3/17 素敵なご縁を頂きました!
あたたかな日々を、きみと一緒に
篝 燈さん【illust/105707132】
物心ついた頃から、ずっとひとりだった。
家族も親戚も朧げにしか記憶に残っていないから、病で滅びた一族の生き残りだと、そう言われてもいまいちよく分からなかった。寂しいとか、悲しいなんて感情すら湧かなくて。
周りのひとはひとりぼっちのくぅをたくさん助けてくれたし、おかげで誰にも頼らず生きていけるくらいには強くなれた。あぁこれからもきっとこうしてひとりで生きていくんだって、信じて疑わなかったんだよ。
──あたたかいお日さまみたいな、きみと出逢うまでは。
◆
満月が綺麗なあの夜、面白そうなものを探して彷徨っていたくぅの目に美しい光が飛び込んできた。思わず近寄れば、それは暖かな光に包まれた一軒のお店で。揺らめく炎に目を奪われていたくぅに話しかけてくれたのが、燈、きみだったね。
「わ、こんばんはっ!あの、これ、とってもきれいで…つい見ちゃいました、えへへ…。ね、これってどうなってるのかな、なんでこんなにきらきらしてるのかな?…えっ、教えてくれるの!?やったあ!」
「くぅね、あそこのお花畑でお昼寝するのが好きなの。…へえ、花の国にも?大きなお花畑があるの?すごいなあ、行ってみたいなあ…」
聞き上手の君につられて、生まれて初めてこんなにたくさんお話をして。お別れする頃には今までに感じたことのない暖かな気持ちが胸を満たしていた。思わず口からこぼれた「また来てもいいかな」って言葉にきみが笑ってくれたときは、ほんとうに嬉しかったんだ。
「……燈?あぁ、やっぱりそうだ!きみに会えてほっとしちゃった、実は月の国への帰り道が分からなくて…。でも不思議だなあ。今まではひとりでも全然大丈夫だったのに、きみに会った途端に何だか寂しくなっちゃった。……ふふ、きみの灯りは今日もあたたかいねぇ」
「燈、あかり、どこへ行くの?くぅもついて行きたいなぁ。きみと一緒にいるとね、何だかいつもより楽しくて心がぽかぽかするの!えへへ、どうしてかはわからないけど…」
「ねぇ、もう少しだけここにいてもいいかな。今日はちょっとね、怖い夢を見ちゃって…。ひとりだと、うん、……寂しいの。……わわ、なあに、燈も一緒にお昼寝する?」
くぅはずっとひとりで生きてきたし、これからもそうなんだって思い込んでいた。でもくぅの中で段々ときみの存在が大きくなって、お散歩もお昼寝もきみと一緒がいいなって思うようになって。きみの温もりがくぅの心を溶かして、寂しいって言っていいんだよって、誰かと一緒にいるとこんなにも暖かいんだよって教えてくれたから。
くぅは勇気を出して、この一歩を踏み出すよ。
「大切なひとと寄り添う温もりを、たくさんの幸せを、燈がくぅに教えてくれたんだ。……だいすき、大好きだよ、燈!くぅはこれからもずっと、きみと一緒に生きていたいんだ!」
◆
それからの日々は本当に幸せだった。ふたりで一緒に他国へ行ったり、自慢のお昼寝スポットでひと休みしたり。でもくぅはね、静かな工房のきみの足元で、燈の鼻歌を聞きながらうとうとするのが一番のお気に入りだったんだよ。
こんな穏やかな日々が続きますようにって、きみと見た星空に願ったのに。
あぁ、やっぱり運命は残酷だ。
家族を奪った奇病はくぅだけでなく、燈までその魔の手に包んでしまった。
燈、ごめん、ごめんね。くぅの運命に、きみまで巻き込んじゃったみたい。
日に日に動かなくなる手を見て悲しそうな顔してたの知ってるよ。少しでも良くなってほしくて頑張って暖めたんだけど、伝わっていたかなあ。
燈、あかり、くぅを見つけてくれてありがとう。くぅの人生に、灯りを灯してくれてありがとう。
くぅにたくさんのものをくれたきみに。いっぱいのありがとうと大好きを込めてぎゅーってするから、最期のその時まで離さないでいてね。
くぅがきみの最高傑作のランタンを咥えて、きみはおおきな籠を持って。一緒にあの空の向こうへ、星のかけらを拾いに行こうか。
ふたりならきっと、何も怖くないから。
3/18 奇病によりロスト
2023-02-28 14:26:05 +0000