「愉快な御仁だとは思ったが、
まさかこんなに積極的に誘われるとは思わなかったな」
「悪魔に目を付けられた男、面白そうだと思って」
「しかし何もこんな所じゃなくても良かっただろう」
「景色嫌い?」
「…嫌いじゃないが…王都が壊れて無ければもっと良かっただろうと思っただけさ」
「人の目ない場所がいいと思って」
「ユーディエルもレディ・ニグアもあんたを気に入ってるから」
「オレがほいほい接触したって知れたらどやされるしな」
「今ゼラルディアの行方が気になってるからあんま揉めたくないし」
「ユーディエル殿とも知己なのか?」
「向こうはそう思ってないけど、オレは好き」
「毒盛られたから」
「最近解って来たけどそれが悪魔なのだね」
「特にレディはあんたをお気に入りだろうし」
ゴホン
「確かに私は彼女とは『知己』であるが」
「馴染みの知人に対して、誰の接触も許さない程狭量な女性ではないさ」
「そらそうだろう」
「でもニグアは愚欲の悪魔だから」
「一度気に入った相手なら
オレが此処でアンタと見聞きした記憶だって
一緒に食べたおやつの味だって、紅茶に映った夕日の色だって
何だって全部欲しがりそう」
「成る程」
「あんたもよくよく悪魔に目を付けられるな…」
「一つ」
「訂正させてもらおうか」
「わたしは目を付けられたんじゃない」
「『わたし』が」
「彼女に目を付けたのさ」
「…へぇ」
「言うじゃん」
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こちら【illust/103809317】でお茶に誘っていただいて。
戦闘終了後、割とすぐにお茶会のイメージです。気が早い。
カタストロフお茶会がしたくて…。
フォルカーさん【illust/101965886】
ブラックスピネル【illust/102097469】
2023-01-19 14:14:21 +0000