【「witness(証言者)」はヴァラシン組幹部××××・×××××の所有していた備品。リギア大陸西部、スピルフィラ(illust/101968069)群生地に生えた月下美人の蕾から発生し、直後に捕獲された希少種「カラーパレット」(illust/101965899)である。
種族特性として、色から「想い」を汲み取ることができるとされ、敵対者の血から本心を暴いたり、犠牲者の血から死の真相を探り出し、また下手人の正体を視るなどの運用方法がある。対象者がいなくとも残された血痕から能力を使用し、証言できる。
また、コロランテ(illust/102212061)の製造と密売も、武器・資金の重要な調達手段となった。
平常時は、不必要な色の干渉を防ぐため密閉した無色の部屋に保管されていた。なお、カラーパレットの心臓であるパレットは、破壊されないよう外科手術・魔術で本体に固定されている。また、同様に胸・腕に固定したリボンは装飾用であり、本来の用途の他、鑑賞目的での貸出も行っていた。
10年前、×××××一派の一人が管理方法を誤り、逃がしたとされる。その者は、当日中に処分された】
「こちらが×××××氏の所有していたカラーパレットの情報になります」
オルダリオン・ラスは口頭説明を終え、詳細資料に目を落とすリンゴを見つめた。
ややあって、リンゴ・オーラシンは書類を机上に放った。オルダリオンは溜息をつく。
「頭、よろしいので?聖夏祭での目撃情報からすれば、簡単に確保できそうですが」
「負かした相手のことは覚えてなくてさ。その子飼いの道具なんて尚更」
嘯くリンゴにオルダリオンは苦笑した。かつてはヴァラシン組指折りの幹部だったが、リンゴの支配を拒んだ老いぼれを、賭け事で潰し、実力行使に出たのを完膚なきまでに叩き潰したのはもう10年近く前のことだ。
「此度の騒ぎで新しい商売先も増えた。わざわざカラーパレットを捕えて『非人道的な』商売をするまでもないさ」
リンゴが指を鳴らすと、その先から火の粉が散って、即座に書類が黒い灰になった。机が焦げますよ、とオルダリオンは言って、丁度新しいのが欲しかったんだ、とリンゴは気まぐれな猫のようにしたり顔で笑った。
Q.つまり?
A.ヴァラシン組のとある幹部に所有されていたカラーパレットがいました。
10年前部下の不手際で逃げました。
そのすぐ後に幹部はリンゴ様に逆らったので潰されました。
できること
・70~10年前、ヴァラシン組やその協力者が件のカラーパレットを使用した描写
・同様の期間に製造されたコロランテの所有(~現在)
・ヴァラシン組やその協力者が、上記の情報について知ること
お借りしました ※敬称略
公式NPC リンゴ・オーラシン、オルダリオン・ラス(illust/101966087)
上の空のヴィトネ(illust/102660110)
pixivファンタジア Scepter of Zeraldia(illust/101965643)
「パレットに血の色が染みついて取れないっていうのは、ちょっと面白いけどね」
2022-12-13 14:38:18 +0000