祖母は 祖父の 人間み溢れた優しさで 家族を得た
母方の曽祖父は 人間に大切にされていた
人間の慈しむ心に 救われたり 生かされたり 愛された者が 先祖には 沢山いる
だからおれは 人間が好きだ おれの体に流れる 人間の血は とても大事だ
「でも おれは 人間の血肉が一番うまいと思うよ」
彼女がたとえ 望まなくても 業は巡ってゆく
C:。ミ
「おいで おいで おれの灯りは あたたかいぞ」
「しょうがねェ事なんだ 本能がおまえをうまそうと感じる だからおれは おまえがもっとうまくなるように 愛でるンだ」
「四きょうだいの中で父だけがつがいの血肉を食べていないらしい 不思議だ おれは母がとてもうまそうに見える 自分のつがいなら きっとどこかしら食べていたと思う」
「でも 父がそうしていないという事は それが愛だから 傷付けたくない と 思うからなのか?」
「父の中にある ほんの少しの 良心が そうさせているのか
おれにもその良心が あるのだろうか」
華の由縁 illust/96568934
C:。ミ
▶伴侶様◀
あくる様 illust/100232871
「こんな夜遅くに 出歩くのは 危ないぞ」
「この灯りを持っていると良い 夜道を明るく照らすし またおれ達が出会うことができるしるべだ
「あくるの母君や 兄君は 腕の良い料理人なんだろうな …でも」
「人間が食べる料理で うまいと思える料理が あくるが作ったものだと おれは嬉しい」
「あくるの料理が食べたい」
「ありがとう あくる こんなにうまいものを食べたのは 生まれて初めてだ」
「生き物の血肉よりも うまいと思える料理に 巡り合うことができるとは 思っていなかった」
「心の底から 感動するという気持ちは きっとこれのことを言うのだろうな」
「おれと一緒にいてくれるのか? ずっと?」
「ずっとか… ……ずっと あくるといられるのは嬉しいことだ」
「愛という感情はきっとこれだな」
C:。ミ
雨夜 利葉(あまや としは)|女|90cm・210cm|26歳
半妖|衣蛸・人間・二口女・烏天狗・猫又・折り紙の付喪神・狐火
人型の時は蛸脚は生やす事ができないが蛸の姿になる事はでき、再生能力は父のように高い
水棲向きの性質だが水場は少し苦手、足先は折り紙のようになっておりふわふわ漂うように浮いている
折り紙と怪火を操る事ができるが沢山は操れない、狐の姿をした怪火に「カゲ」と名付け連れ歩いている
(怪火の名前は母方の曽祖父を飼っていた人間の男性の名前から拝借したらしい)
頭や首に羽のようなものが生えているが飛べない、後頭部にカラストンビがある
遠くから見ると大人の姿に見える場合もある、基本的に幼子の姿をしているが本人の意思で切り替え可能
C:。ミ
夜間に出没する事が多いが、たまに昼間にも姿を現す事がある
父に似て神出鬼没で、どこにでも灯りを持って現れては気に入った相手に自分の火を分けて大小様々な折り紙で作った不思議な灯りを渡そうとする。見た目はただの折り紙なのに、触れても熱くない火を灯ている。
その灯りで相手との縁ができるので断られても根気強く押し付ける、受け取るとたまに夜中遠くからこちらを眺めてくる彼女を目にする事があると言う。
彼女が何故こういった行為をするようになったのかは単純に寂しいからであって他意は無い。と本人は語るが本当は気に入った相手の死期が近いかどうか見に来て、死んでしまいそうだなという時に食べようと思っているから。
父がどこからか色を変えたり、波の音のする不思議な真珠をとってきては売っていたのでとても裕福に育った。
母の影響で異国の物語に昔から触れていたので異国のものや、物珍しいものが好き。だが父からの遺伝か力が強くお気に入りの陶器の置物などをよく壊していたので集めても自分の目につかない所に隠している。
人間に対して友好的な感情を抱いているし、父や妹とは違い家族や縁者以外を意識して見下す事は無いが根本的に倫理観が人間とは違う父寄りの思考なので自分でも気付かないうちに見下す事もある。気に入った相手はまた別。
野菜などはあまり美味いとは感じず、食べれるなら人間や妖怪などを食べたかったが世が世なので大人しく人間と変わらない食事をとる事が多い。父がこっそりくれる血肉が何なのかは深く考えず食べる。
口調はややゆっくりだが、頭の回転は早い。思った事はマイナスな事以外はズバズバ話す。(好き、それ良い、素晴らしい、美しい、愛らしい、などの好意的なもの)
よく妹の体に蛸の姿でへばりついているところが目撃されるとかなんとか。
C:。ミ
母 春秋 葉和様 illust/99567757
「母よ 昔話していた 人魚姫の話があっただろう その人魚の鱗が これらしい 母にやる 父に髪飾りにでも してもらってくれ」
父 雨夜 利實 illust/99434495
「薄気味の悪い笑みを 時々浮かべている時の 父との方が 話が合う」
妹 雨夜 實和様 illust/100335440
「實和は かわいいな いいこ いいこ ずっとおまえと 共に居たいが…」
「實和 嫁にゆくのか ………よかったな おめでとう おまえが幸せなら おれも幸せだ」
父祖父 雨夜 涼風様 illust/98743331
初恋の人は?と言われたら顔が浮かぶ、大きな背中にへばりつくのが好き
父祖母 藤 illust/98817775
いつの間にか印象的な男口調がうつっていた、気の毒な人
母祖父 春秋 叶和様 illust/98756048
可愛い、肉球ずっとぷにぷにしていたい
父叔父 雨夜 雪浪様 illust/99413621
片手で足りるほどしか会ったことが無いがとても印象に残っている
母叔父 春秋 和莉様 illust/99551189
折り紙で蛸を作ってほしいと会う度にねだる、作ってもらった蛸は嬉しくて食べる
父従姉妹 雨夜 蕗様 illust/100142272
会うとずっと胸にへばりついている、潮と土の匂いのする美しい人
母従兄弟 春秋 朝和様 illust/100333697
力強いながらもあたたかさを感じる炎が好き、愛らしい人
C:。ミ
「おれ おまえの内側をもっと見てェ 触れてェ あったかい のかな」
「少し父の気持ちがわかったかもしれない 自分の中に取り込むのは一瞬だが その一瞬の為に おまえとこうしている永遠のような時間が 無くなるのは 惜しい」
2022-08-22 09:08:30 +0000