「大丈夫さ 百瀬の大事な人に対して
酷いことなんてできるわけないだろう」
叔母の手から落ちたナイフを確認すると
開放し そのまま百瀬に向き合い
安心させるために、頭を撫でた
百瀬「あ…」
岡科「Oh!」
奈々「流石じゃない ってて」
腕の痛みがひどいようだな…
岡科「ふぅむ 救急箱はいつものところにあるのですヨ」
「いつものところって言ったって」
叔母さんが急いで奥の方に駆け出し 戻ってくる
何度もごめんなさいと言いながら、奈々姉の治療をしていた
「で、このおっさんはいったい誰?」
百瀬「お父さんのお弟子さんよ」
岡科「一番弟子ですヨー!」
「このおっさんが?」
百瀬「今世界で注目されてるデザイナーの一人よ
…といっても、私もモデルのお仕事してて知ったんだけどね」
岡科「それにしても良かったヨ~ン」
そういうと百瀬の手を取って泣き出した
岡科「やっと会えましタ 話せば長くなりマス
10年前 修行を終えて
独り立ちして、海外で一旗揚げてやろうと
渡欧してた時のことです
何もかもうまくいかなくてふさがってたトキ
師匠から、一通の手紙が届きましテ
その時の私は、それが激励の手紙だと思って
封を切らずにそのまましまっておいたのです
手紙を読んだら、心が折れて出戻ってしまうカラ
そして、半年前。
すっかり忘れていたそれを開いて、私は真っ青になりました
師匠は病床の身で、私に後を託す内容だったのです
会社も恐らく畳まなければならないコト
最後の願いは
知り合いの家の傍にアパートを借りているカラ
妻子と彼の間に立って、仲を取り持ってほしい
できればタスケテあげてほしいと
慌てて帰国するも、指定されていた場所は
すでに空き地
師匠の知り合いも、妻に詳細を聞けばわかると
名前もわからずじまいで
現場に行くと不審者扱いされるわで そのまま引き返しましタ
私も拠点は海外なので、やっと二回目の帰国デ
今日は師匠の親友…といっても疎遠になっているらしいのですが
彼を訪ねようかと思っていたのデス」
(続く)
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まだ書きたいんですが字数制限が!
長いですが、読んでいただけると嬉しいです
後おっさんは殴ってはいけないw
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2022-07-06 18:54:51 +0000