小田急電鉄1000形(リニューアル車):
小田急は2014年の公式発表において、製造から25年ほど経過した1000形(illust/20550412)のリニューアルを実施すると発表した。
車体ラインカラー帯をロイヤルブルーから4000形(illust/23887199)と同様のインペリアルブルーに変更、行先・種別表示器は字幕式から高輝度フルカラーLEDに変更、前照灯と室内灯にはLED照明が採用された。
各ドア上部には17インチワイド液晶ディスプレイ(LCD)が2台設置され、車内インテリアについては、天井のラインデリア周りに風をイメージした青いラインが施され、壁面はブルー基調、床面は木漏れ日をイメージしたものとなっているなどの多くの更新内容となっている。
制御装置に量産車両としては世界初となるトランジスタ部にSiC-MOSFET、ダイオード部にSiC-SBDを使用した「フルSiC(炭化ケイ素)適用VVVFインバータ装置(三菱電機製)」を採用。
これは小田急としては初採用であり、これにより制御装置を大幅に小型・軽量化(約80 %低減)。またブレーキ時の回生電力量が増加し、リニューアル前の1000形と比較して定員時約20 %、最大約36 %の省エネを実現した。
このフルSiC制御は、後に登場する、30000形改造車(EXEα、illust/59580897)、70000形(GSE、illust/70889707)、5000形Ⅱ(illust/80589726)にも採用されている。
2015年1月、初めてリニューアル改造を終えた1066Fが運用に復帰し、2015年度までに4両固定編成3本が順次施工され、2016年8月に1056Fと1256F、2017年1月に1052Fと1252Fの4両固定編成と6両固定編成の運転台を撤去し、10両固定編成に改造され、それぞれ1095F、1096Fとなった。
2021年度にリニューアルされた1097Fは、1055Fと1255Fと1081Fの4両固定編成と6両固定編成の先頭車を1両ずつ抜き取り、付随車2両を組み込んで10両固定編成に改造して登場した。
1092Fのリニューアル改造をもって、1000形のリニューアルは完了した。
リニューアル対象外となった編成に関しては、5000形Ⅱで置き換えることになっており、廃車が発生品している。
2022-06-19 07:03:23 +0000