瞳「どうぞ、乗って」
「はい」
瞳「あら、前でもいいのに」
会釈して後部座席に乗ると、彼女が呆れたように言った
勢いよく車が走り出す
「百瀬との待ち合わせって
どこかの喫茶店とか?公園ですか?」
瞳「そんな綺麗な場所じゃないわ」
(それじゃ一体?)
俺の反応ををミラー越しに見たのだろう
「実家よ、といっても誰もいないけどね
あの娘が指定してるんだもの、仕方ないじゃない
ま、30分もかからないし、すぐに会えるわよ」
俺が端末をいじっているのにも気づいたらしい
瞳「美沙、つながらないでしょう」
「え、ええ」
実際彼女に連絡していただけに、見透かされていたようでゾッとした
連絡も空振りだったことまでお見通しだったのか
瞳「きっと使ってはいけない場所にいるんじゃないかしら
病院とか・・・さすがに飛行機の中なんてのはないでしょうけど」
確かに、親父の見舞いならあり得る
病院じゃマナーだからな…
車は軽快に目的地まで進んでいた
平日なのもあって、混雑とは無縁なドライブだけど
あれっきり、会話らしい会話もなかった
病院にいるか直接病院側に電話して聞こうとも思ったけど
まだ百瀬が病院を訪ねていない可能性だってあるからな・・・
と、色々考えていたところを中断するように
「もう着くわ」
次第に車のスピードも弱っていくような感覚
山奥にでも連れて行かれたらどうしようかと不安だったが
閑静な住宅街のなかで、ゆっくりと停車した
降車前に 何かできることは・・・
+++
車もスマホも持ってないんで作画心配w
実はここ コメントを受けて差し込んだ回だったりします
発想を豊かにしてくれるお方が傍にいるのは
とってもありがたいですね
コメント、タグ付け、いいね感謝です
愛してます!
2022-05-17 19:40:04 +0000