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翡翠の地にて広まるとある噂話。
「純白の凍土で迷うと奇天烈な羽織を纏った妖怪に出会う」
その妖怪は迷える者の前に現れ、進むべき道を示し、雪原に消えるのだそうだ。その妖怪には頭がない故その声を聞いた者はいないが、出会った者は皆奇跡的な生還を果たしている。
ふと思う。その妖怪が迷ってしまったとき、一体誰が道を指し示してやれるのだろうか…