高木栞生誕祭2022

早石 俊(はやはや)

いつも通り余裕ぶって、誘導してやったら
向こうが痺れを切らして強引に押し倒された。
「──やっとその気になってくれた」
神聖な衣装を身に纏ったまま、そう悪戯ぽく囁く。
降り注ぐ荒い呼吸音、突き刺すような眼差し。
余裕のないあなたに見られて、恥ずかしくて。
思わず身体を縮こまらせてしまう。
「いーよ、きて…」
とろとろの瞳で見つめ返して、舌っ足らずな言葉を紡ぐ。

「あなたのソロを、わたしにきかせて?」

#立華高校マーチングバンドへようこそ#高木栞

2022-05-14 14:25:18 +0000