【華縁】ハイドランジア【二世代目】


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[▲]企画元:華の由縁 様>illust/96568934
❀.*・゚主催様から承認頂きました
 

0516_素敵なご縁を頂きました
[♡✿]小此鬼 五十鈴さんillust/98274220

はじまりは彼の手元で光る装飾品に目が留まったことからだった。
商いをした帰り道、人より頭一つ分以上背の飛びぬけた男性の手の中で光るそれ。
繊細でしつこいほど華美などではなく、まるで自然を愛するかのような控え目なそれに美しさを感じて「君!」と嬉々として呼び止めたその男も、まるで装飾を丁寧に施したように繊細な顔立ちをしていた。

「それは君が?ご家族?――素晴らしい!とても美しく繊細で、心の込められている一品だな。良ければ他にも見せてもらえないだろうか?」
「ああ、すまない自己紹介が遅れたな!僕は篝、篝ハイドランジアだ!…っと、異国の名は馴染みないよなあ。そう、四葩と呼んでくれ。和名ならそう名乗っている」

彼の名は小此鬼五十鈴と言った。
女性に勝るとも劣らない、浮世離れした美しさとそれに相反して小さな子供のように好奇心に目を輝かせる人だった。

 
--->[novel/17635970
 

 
[▲]篝 ハイドランジア/Kagari Hydrangea
 英名で手間がかかる時は四葩(よひら)を通称にしている。
[▲]20歳/女性/159cm/半妖
[▲]一人称/僕、二人称/君、~くん

[▲]父/篝 巽【illust/97523484】/母/カメリア【illust/97312666
 「わはは!今日のママもドジっ子というやつだな!ほら寂しがりのパパ、出番だぞ!僕が手を出したら更に事態が悪化するからな!」
 兄/宝楽【illust/98082286
 「人気者のお兄を持って僕は幸せ者だが僕のことも構ってくれないと拗ねるからな!あと修羅場は勘弁してくれ!」

***

怪しい噂の絶えなかった骨董品店は麗しい女性が嫁入りしたと同時に誤解だったと判明し、
店主の胡散臭さは相変わらずでも最近は大人達も普通に立ち寄るようになってそこそこ繁盛している。
そんな店主の子供も大きくなって、さて代替わりかというところ。
「やあやあ少年!」なんて、快活な女の声が聞こえてくるものだ。

「何をお探しかな?お使いかい?それとも菓子?玩具?何、大抵のものならあるぞ!父が変人だったんでな!」

紅い髪を揺らす女はそう言った。

***

「僕かい?僕はハイドランジア!あー…異国の名前だと難しいかい?では、四葩と呼んでくれ!」
「僕が美しい?そうだろうそうだろう!何せ!一等美しい母を持つのだから有難い遺伝をしたのさ!」
「身長はまだ伸びるはず…父があの体躯なのだからな…」
「父が自分のことは自分でできるようになってくれと言ってな、台所で料理した時火柱をたてた瞬間ああ僕には無理だと悟ったよ!あはは!家事は全部父に任せてる!母と一緒にしているんだからまんざらでもないだろうに」
「失敗しても挑戦あるのみ!母が言っていた、だから僕もやってみせる…あぁ~!水たまりに商品が~!!」

 
ハイドランジアは父譲りの感性と母譲りの外見を持って生まれた。なので見目には自信があるらしい。
まるで学者のような話し方と、何にでも興味を持つ気質。体は生身と人形を足したような肌触りと無機質さ。
「美しい」「綺麗」は言われなれているが「可愛い」と言われると家族以外に言われたことがなかったので戸惑う。
父の跡を継ぐため、店番をしていたり商人として練り歩いていたりする。

 
「可愛い?あっはは、君は変な感性の持ち主だな!僕はこんな性格だぞ?淑やかでもなければ可愛らしくもない!なのに可愛いって…う…いや、あの、わかった、わかったから何度も言うのはやめてくれ~!恥ずかしいだろう!!」
「こんな僕で良いなら もしも君も僕を望んでくれるのであれば 生涯を、共にしてはくれないだろうか」

[▲]商売仲間:一さん【illust/98380707
 「いっちゃん、僕が来たぞ!何だいつ来ても辛気臭いな君は!煙草ばかり吹かしていないでたまには草笛でも吹いておけ!」
 「和装が似合わないなら洋装にすればいいだろうに。別に女性ものを着ろとは言っていない、いっちゃんは背が高いからな!スーツというものがあるのだがそれを着たらスラっとして似合いそうだ!」

 

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2022-04-30 15:56:50 +0000