illust/92391930 のその後
面倒な事になりましたわ...。
どこから嗅ぎつけたのか、トレーナーさんのことが外部に漏れてしまいました。
マスコミが騒ぎ出しましたわ...。
このまま隠しておくと厄介な事になるから、会見を行うと秋川理事長とたづなさんが言っておりました。
仕方ありません、メジロ家を筆頭にその他の財閥や乙名史記者にも協力をお願いして穏便に済む様にしましょう。
・・・何か嫌な予感もしますし...。
何もなければ良いのですが..。
・・会見の日・・
やよい「ですので、これはただの事故なのです。犯人も捕まえており事態は終息に向かっております。」
普段の理事長の喋り方のせいで、普通の喋り方にすごい違和感を感じますわ...。
会見の日当日、この会見の場には各社の記者が集まり学園の面子の前に並んでいる。
対して、学園側からは、秋川理事長、たづなさん、そして現場の当事者として、私メジロマックイーンとゴールドシップさんがいますわ。
...正直ゴールドシップ さんをこの場に連れてくるのはものすごく不安ですが、他のウマ娘だと上手く立ち回れそうにありませんし、消去法としてゴールドシップ(かのじょ)にお願いしましたが...すっごい不安ですわ!
会見が始まり、状況の説明、事故は終息に向かっていることを記者達に伝えた。
それで記者達からの質問等を受けていますが...やはり案の定面倒になっております...。
一応乙名史記者にお願いしてストッパーになる様お願いしております。
ですが、皆が皆物分かりが良いわけでは...いや、この場合自分達の欲の為にあれこれ聞いてくる輩が多くて困っている。
さっさと済ませて、レースの為に準備をしたいですのに...。
そこで、1人の男の記者が手を挙げた。
マックイーン。o O「あの記者...」
男記者「今回の件について単なる事故ということですが..本当にそうなのですか?」
男記者「単なる事故にしては随分ピンポイントで狙ったかの様な事故だと思うのですが??」
やよい「何が言いたいのでしょうか?」
男記者「いや、何まるで意図的に狙われていたのでは無いのでは?と思いましてね?...例えば誰かから恨まれていたとか??」
やよい「その様なことは決してありません」
鋭く理事長が切り返す
男記者「いやいや、わからないではありませんか?もしかしたら誰かから恨みを買いそのせいで狙われたとか...もしくは危険な存在なと言われているウマ娘を排除する為とか??」
やよい「なっ!?」
マックイーン「!」
そこで思い出した。
マックイーン.oO「そうだ、あの男メジロ家のライブラリーで見たことがありましたわ。確か人間至上主義を掲げ、ウマ娘を危険な存在だと訴えるカルト集団に所属している男でしたわ」
男記者「やはり、ウマ娘が危険な存在だから狙われたのでは?」
やよい「その様な事あるわけではない!」
男記者「いやいや、普通に人間以上の力を持つウマ娘なんて生き物、誰だって恐怖の対象じゃ無いですか?」
男記者「その圧倒的な力で何をされるかわからないのですよ??怖いじゃ無いですか?」
あれこれと言いたい様に言葉を並べる男記者に私は怒りで拳を握りしめる。
やよい「それ以上愚弄するのはやめていただこう」
やよいもデリカシーの無い言葉に怒りを表していた。
乙名史。oO「まずいこのままでは危険ですね、無理矢理にでも話を曲げるしか..」
状況の危険さに反応し無理矢理自分が質問し話を区切ろうとした矢先
男記者「というか?やはりそのウマ娘達がいなければこんな事にならなかったんじゃありませんかぁ???」
ねっとりとした視線がマックイーンとゴールドシップの向けられその様な言葉を浴びせてきた
マックイーン・やよい・乙名史「!?」
あろうことか、力あるウマ娘とはいえ子供にそんな言葉を言い放ってきたのだ
マックイーン。oO「あの男!!!」
カッとなるマックイーンであったが、そこでふとおかしな事に気づく
あのゴールドシップが、何の反応もしないのだ。
ゴールドシップなら今の言葉に「あぁん?何言ってくれたんだぁ!?」..ぐらい言いそうなものなのに
そこでマックイーンは自分の横に座るゴールドシップを見た
しかし次の瞬間目に映ったのは怒りに満ちたゴールドシップではなく
一筋の涙を流すゴールドシップの姿であった。
マックイーン「!?」
衝撃だった、怒りではなく涙を流していたのだ
..だが、それも仕方ないのであろう
何せあの事故の瞬間一番トラックに近かったのはゴールドシップ で、それを庇ったのがトレーナーだったからだ。
なんだかんだ奇行が多い彼女であるが、根は優しい娘なのだその時のことに責任を感じていたのもゴールドシップだった
そんな彼女に"そのウマ娘がいなければ"なんて言葉を言ってしまったら...
・・・お前のせいでトレーナーが傷ついたんだ・・・
そう言っているのと変わらない
その言葉は優しい彼女の心を深く抉った
彼女自身自分がなぜ涙を流しているのか理解できていなかった様だ
周りがゴールドシップの姿に困惑している中1人だけ反応が違かった者がいた
そうメジロマックイーンただ1人
・・・
・・・・
・・・・・
彼女の姿を見て己の心..いや魂の奥底から何かが弾けた。
あぁ、泣かないで下さい
貴女には涙は似合いませんわ
貴女は笑っていて下さい
誰が彼女を泣かした?
誰が彼女を傷つけた??
ゆっくり顔を動かし、彼女を傷つけた輩を見た...男記者の姿を
お前か?
次の瞬間、世界が死んだ
そう思えるほどの圧がマックイーンから放たれた。
ゆっくり男記者に近づくマックイーン
それに腰が抜けて短い悲鳴を上げる男記者
ガタガタ震える男記者に一言マックイーンから
マックイーン「下衆が・・」
その後の会見は滅茶苦茶になり、ゴルシが全力でマックイーンを止め、失礼な発言をした男記者は警備員に連行され会見は続行不能ということでその場はお開きになった。
2022-04-10 14:58:24 +0000