◇ 【Rー15企画】いつか魔法を解きにきて【illust/95849633】様に参加させて頂きます。
◇ キヒ
【女性/年齢不明(忘れた)/143cm】
【一人称:あたし / 二人称:あんた・人間・魔法使いなど気まぐれ】
◇ 死を弔う燃え盛る劫火より生まれた送り火の魔法使い。
非常に天邪鬼な性格。
人に滅多に干渉しないが、人里に近い場所に住んでおり、
気まぐれに魔法を与えたり奪ったりする。
「繋がりを断ち切る」魔法を得意としており
それを求める死者に群がられやすいが、本人はだいぶ辟易としている。
呪術は専門外だがかつて一度だけ呪いを与えた人間がいる。
その動機は「憤怒」であると、死よりも辛い呪いをかけたつもり。
寿命が来ると何もかも燃え尽きて消えるため、人間に憧れている節がある。
◇ (5/8) 素敵なご縁をいただきました。
ナハトさん【illust/97538653】
『細い煙の一筋、立ち尽くす夕暮れ』
『それがあまりにも×××なのは』
『きっと わたしが彼らの×××から産まれた存在だから』
「×××」
――全部、どうでもいい話。
『死者に百合』
最悪最悪最悪。
「何なのよアイツ…!」
振り返り、そうしてはそそくさと離れていく視線の一切を振り払って進む。
思い切り足を踏みつけてやったけれど、到底満足できなかった。
――満足できなかったはずなのに、自分はあの場から逃げ出した。
あの瞳が嫌だった。あの声が嫌だった。あの、アイツじゃない魂が、それでも××なのが。
「…別に、見逃してやっただけ。そういう気分だっただけ」
自分の気持ちすら振り払う。
そうでなければ、到底。
『罰に杜鵑』
それは偶然。
たまたま屋根の上に人間を見つけて気になっただけ。
馬鹿にしてやろうと思ったのか。からかってやろうと思ったのか。
屋根の上には星屑の海。
星空をなぞる青年が、隣の存在に気づくまで。
ただただそれを見つめていたのも、気まぐれで。
『そろそろこの手に落ちてこないかと見張っているんです』
『馬鹿じゃないの。落ちてくるわけないじゃない』
『落ちてくるまで誰にもわかりませんよ』
『ふーん。じゃあ落ちてきたら、あたしが貰うから』
互いに夜を見上げながらの静かな応酬。
何が楽しいのかと飽きて言葉を投げかけては、律儀に言葉を返された。
それは不思議と嫌な心地はしなかったから。だから何度も繰り返した。
青年は×××と名乗った。キヒだと告げた。
小説を書いていると零したから、魔法使いだと言ってやった。
言葉の欠片から覗く青年の生活は空虚で。
けれども言葉には鮮やかな力が宿っていた。
××だった。××だった。××で、××だった。
――だから。
溢れるほどの怒りをもってかけた魔法は、青年から夜を奪った。
――結局。誰の手にも星が落ちてくることはなかっただけ。
『あなたに梔子』
答え合わせなんてない。
それでも此処にいる。
何度も繰り返す。
『 』を隠しながら。
「はぁ?人間の文字とか興味ないし?
噛みついてきたら焼き尽くしてやるだけだし?
……まあでも、あんたがどーしてもって言うなら考えてあげるわ」
点がつながり線となり。
それが、言葉になったなら、まずは。
――大きく『馬鹿』と伝えてやるのだ。
◇ 何か問題などありましたらご連絡よろしくお願いします。
2022-03-27 11:28:07 +0000