準備が足りない。

中司

ここら辺を一望できる山に
ポツンと木が生えている場所がある。

気配を感じるとか
視線を感じるとか
何とか感とか

それを飯屋で小耳に挟んだ祓い屋。

これは仕事になるんじゃないか!
急いで準備をして木まで駆け付けた。

しかし祓い屋、木を一瞥すると
さっと踵を返し独り言つ。

「こりゃ準備が足りん。
今度は団子を持って、春に来よう。」

仕事にはならなかったが
少し嬉しそうに帰る、祓い屋であった。

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2022-02-24 09:55:00 +0000