ぐーたらだらだら１００年程昔のある夜のこと。 ―――広い広い屋敷を抜け出して駈ける兄弟。不安げな表情の兄の手を引く弟はとても楽しげで、マガツミの子などではない、ただ普通の少年。何週間か前に見つけたとっておきの場所に兄を連れていこうと夢中な愛らしい弟。―――きっと、マスターに言ったらついてきてしまうから、と見つからないように計画を立てた。一番はじめに見せるのは兄さんがいいな、と願った。もしかしたら新月の日が最高なんじゃ、とこの日までまった。―――なのに、やっぱり、マスターに…みつかってしまう・・・
2010-03-23 10:59:07 +0000