今回は仮面ライダーコンフォターの最終フォームを投稿。
「コンフォゴーアストレイドフォーム」
全てのコンフォーダーから発せられた光の中から誕生した「コンフォゴーアストレイダー」によって変身したコンフォターの最強フォーム。
主なモチーフは
「十字架」「天使」「早朝」
ゴーアストレイドフォームの最大の特徴は
「動かない」事です。
このフォームは一切動く事なく多彩な武器を用いて敵を倒す事ができます。
この為アーマーの装甲も厚くなっています。
このフォームはこれまでと違い、変身者は起きている状態です。
その為、普通に変身後も会話する事が出来ます。
コンフォヒッド剣斧のみパワーアップしており、オプションパーツの「エーミンブレイバー」を装着させる事で「コンフォヒッドブレイ刃」へと変化します。
ストーリー#10(完)「Comfortable sleep」
利用王を倒すため、寝人、安寝、徹矢は利用王の居る公邸へと乗り込んだ。
「来たか」
そこには、まるで三人が来る事が予定通りというように椅子にふんぞり返っている利用王の姿があった。
寝人、徹矢は有無を言わさず変身し、利用王に突っ込んでいく。
呆れたように椅子から立ち上がる利用王の腰には既にドライバーが巻かれており、アクームへと変身し、二人の拳を受け止める。
・
しばらく、激戦が続いた。
しかし、コンフォレストフォームへとパワーアップしたノース、コンフォカイミンフォームで戦うもアクームの強さにはあと一歩及ばないのだった。
「どうすれば…寝人?」
ふと寝人の方を見ると、寝人はその場で棒立ちになっており、衝撃的な言葉を呟く。
「めんどくさいなぁ…」
一瞬、何を言っているのか理解が出来なかった。
その時、アッと思い出したように声を出した安寝が駆け寄ってきた。
安寝の話によれば、寝人は飽き性であり、どんなにのめり込んだ事でもある瞬間に急にどうでも良くなったように投げ出すという。
寝人は今まさにその状態であり、この大一番たる場面でまさかのめんどくさいという感情が出てしまったのだ。
その場に立ち尽くす寝人を揺さぶりながら必死に説得するも聞く耳持たず。
寝人は再びポツリ呟く。
「動かないで倒せたらなぁ…」
何を馬鹿な事を…。
動かないでこの脅威を倒す事が出来るのならこんなにも苦労する事はない。
遂に寝人の態度に堪忍袋の緒が切れ、徹矢が殴りかかろうとしたその瞬間…。
「なんだ?」
寝人の所持しているコンフォーダー、アクームのドライバーに装着されているナイトメイダーから光が一斉に発せられ、集まった光の中からなんと新たなコンフォーダーが生成された。
「これだ」
そう言うと、寝人は目の前に浮くコンフォーダーを手に取り、ドライバーに装填し新たな姿へと変身したのだった。
「宣言する!俺は今から此処から一切動くことなくお前を倒す!!」
ビシッと宣言と共に指刺されたアクームは呆れたように笑った。
そして、身動き一切取らないコンフォターに一直線に突っ込み攻撃する。
しかし、その攻撃はコンフォターに何のダメージも与える事が出来なかった。
そして間合いに入ってきたアクームに剣を振りかざし逆にダメージを与えたコンフォター。
足は一切動いていない。
よろけながらもなんとかコンフォターから離れるが、そこからコンフォターの猛追は止まらなかった。
コンフォハンターハンガー、コンフォマクラムによる遠距離攻撃。
コンフォマクラムに詰められた銀の弾丸は逃げるアクームを追跡し、着実にダメージを与えていく。
このままではいかんとコンフォターを倒す為に様々な攻撃を仕掛けるが、そのどれもが傷一つ与える事が出来ない。
遂にコンフォターに圧倒されているアクームは怒りの声を荒げる。
そして、最後の望みと必殺のライダーキックを仕掛けるアクームにコンフォターも応戦して必殺の動作を行う。
右足をゆっくりと上げたコンフォターはなんとそのまま右足を突きだしてアクームのキックを受け止めた。
つばぜり合いのち、アクームがキックの位置から反対側に着地する。
コンフォターもゆっくりと上げてる足を下ろした。
静かに時が流れていたが、何かが割れるような音がその静寂を破る。
アクームのドライバーにヒビが入ったのだ。
その音を合図にするようにドライバーは崩れ落ち、アクームの変身が解除された。
悪夢に打ち勝った。
徹矢達は変身を解いた寝人に駆け寄り、喜びの声を上げた。
寝人が二人を見て一言。
「どう?、動かないで勝ったよ」
「右足、ちょっとズレてるぞ」
そう、先ほどキックを受け止める際に足を上げた為に、下げた時に少しズレてしまったのだ。
そんな軽いやり取りで笑っていると背後から唸り声が聞こえた。
利用王だ。
ボロボロの利用王に寝人が近づこうとしたその時、扉から黒服達が現れ、寝人達は捕まってしまった。
それを見て笑う利用王だったが、なんと黒服は利用王も抑えるのだった。
「な、何をする!」
「うるさいぞ、このジジイめ、お前達一体どこから入ってきた!」
何かがおかしい。
寝人は黒服達に自身の護衛対象にそんな乱暴をしても良いのか尋ねると、なんと黒服達は衝撃的な一言を発した。
「こんなやつ、知らんぞ」
その言葉に衝撃を受ける三人の耳に利用王の叫び声が聞こえた。
見ると、黒服達を振り払い、窓から逃げようとする利用王があった。
「悪夢は終わらん…」
・
『本日、道路に飛び出た老人がトラックに轢かれ死亡する事故が発生しました』
『身元は特定出来ず、持ち物の中から「民衆利用王」と名前の書かれたカード等が見つかっていますが、調べた所、民衆という名字の人物は存在しない事から、この名前は偽名の可能性があるとされています』
「「「…」」」
その後、なんとか釈放された寝人達はその日は自宅に帰る事にした。
そして次の日。
なんと世界は、全てが元に戻っていた。
当たり前のように以前の総理大臣が在任しており、「長時間睡眠禁止法」等の法律も消えていた。
更に、人々の記憶からも民衆利用王についての存在が綺麗に消えていた。
今この老人がどのような人物で、そしてこの民衆利用王という名前が偽名でない事を知っているのは寝人、安寝、徹矢の三人だけだった。
・
朝。
平日の朝に、布団にくるまり、スヤスヤと眠る青年の姿があった。
その青年は昔、勇敢なる騎士として世界を救った。
今はその疲れを存分に癒しているのだろう。
カーテンからもれる日の光に照らされる青年からはとても心地よさげに、寝息が聞こえていた。
仮面ライダーコンフォター 完
ストーリーが長すぎますね。
すみません。
ということで、仮面ライダーコンフォター本編はこれにて終了になります。
ありがとうございました。
次回からはスピンオフ等の投稿です。
宜しくお願いします。
2022-01-09 05:39:57 +0000