頑張れ、マブ共!片方はLV.70超えだぞ。
背景の捏造は楽しいな。積み上げられた正方体を重ねた物体を脳内で回せない猫木に、柵が斜めってる背景から柵に正対したバトル背景を錬成するのはかなり難易度高かった。全体マップにしか出てねえ場所とか、作れたら楽しいんだろうな……。
「無事か」
「よう大将!無事で何よりだ」
「審神者さま、よくご無事で」
「あれ?なんで二振りが」
こういう時って、ふつう初期刀が来るんじゃ?
「……ああ、初期刀殿は本丸で留守居役だ。大将を拐かした奴に会ったが最後、首を落としかねないと言ってな。まあ三十七人めが誘拐犯ってのは、俺にも分かる。雅じゃねえな」
「うっ、オフヘ物理」
みやび、みやびと言いながら、ストレートに物騒なのがうちの初期刀だ。
「あんたの懐刀なら本歌や元監査官連中を連れて、時の政府にカチコ、話し合いに行った。一応止めたんだが……、言って止まるような刀じゃないことはあんたも知ってるだろう?」
あー、と呻きに似た声が出た。無邪気そうに見えて思慮深く、思慮深そうに見えてがっつり物騒なのがうちの初鍛刀だから。
「うん、まあ、……ね。わたしは闇の鏡に連れてこられたらしいんだけど、そういえば二振りはどうやって来たの?」
「どう……神気で、こう」
しゅっと手刀を切りながら、国広が言った。
「比較的冷静な連中や神刀連と協力してだな。ガッとして、ググッとして、ずえりゃっ!として来た」
掴んで引っ張って、ぶっ刺すみたいな仕草と共に藤四郎が言った。全く理解出来なかった。
「がっとして、ぐぐっとして、ずえりゃあ!?!?」
「ああ、そんな感じだったな」
「えっ!そんな感じなの!?マジ?」
形容がほぼ擬音なんだけど。
「マジだ」
「マジか。……ちなみに帰り方は?」
「分からん。が、まあなんとかするさ」
「来れたんだから帰れるだろう。問題ない」
真ん中ですごい顔してるのは、年末のくそ忙しい時期に突然審神者が消えたため、こんのすけの権限の範囲内で処理出来る一部業務を代行しつつ、パニクった刀剣たちに締め上げられたり、時の政府や他のこんのすけに過去に類似の事例がなかったか問い合わせたり、怒髪天を衝いた初期刀に狐鍋にされかけたり、遡行装置のログや本丸内の防犯カメラの映像を確認したり、審神者消失時の近侍が動揺して割った座卓を発注したりしてぐったりしていたところ、「そちらの刀剣さまが凸してきてるんですけど!!」と時の政府からお怒りメッセが飛んできたため、慌てて謝罪メールを送り、必死の説得でどうにか彼らを本丸に連れて戻り、謝罪行脚を済ませ、さて、お揚げでも食べて一息入れようかという時に異世界に呼びつけられたこんのすけ。
こんのすけに揚げを添えたけど、赤疲労マークでもよかったな。短刀極部隊の刀装は銃、馬は青毛、陣形は魚鱗でごり押してる感じの戦力構成の本丸なので、やや脳筋気味。
あっちとこっちでかなり時間の流れが違うのか、審神者消失の翌日に筋肉と気合いと根性で異世界凸して、着いたのはウィンターホリデー後時空。
刃選は気合いとか何かで審神者を連れて確実に生還出来そうという理由で。同田貫や秋田、陸奥守や山伏、村正、中小貞ちゃん、豊前の名前も上がったが、カンスト同田貫特は初期刀極の抑えに回り、陸奥守は南海先生と本丸の守りを物理的に固めはじめ、夜戦の可能性も否定出来ないため山伏は辞退。村正は蜻蛉切と一緒に本丸内の過激派をなんとかしに行っており、中貞ちゃん極は初鍛刀に連れられて政府に行ったため、修行済か否か、現在のレベル、連携が取れるかなどを鑑み、この二振りに決まった。
薬研君、きちんと銃兵を二つ装備して来てたりする。
2021-12-30 12:56:24 +0000