ギニア国防軍特殊部隊ママディ・ドゥンブヤ大佐

となりのマッキンタイア

 ママディ・ドゥンブヤ大佐はフランス外人部隊出身で本年9月5日早朝、麾下の特殊部隊をもってクーデターを敢行しアルファ・コンデ大統領を拘束。
 その後「国家和解発展委員会」を設立して政権を掌握し、憲法の停止と政府の解散を表明した。
 大佐のクーデターに対し国連事務総長グテレスは即座に非難表明を行い、西アフリカ諸国経済共同体もこれに倣う姿勢を見せるなど国際世論は厳しい視線を向けているが、一方ギニア国内の世論はこれを歓迎する意見が多数を占めているという。
 ギニア国内でクーデター派が支持を受けている理由はおもに
1)政府の無策による格差の拡大と貧困層の増加、それに伴う食糧危機とコロナ対策の失敗
2)コンデ大統領が大統領任期を延長する等強権的な態度を見せたこと
が上げられる。
 ギニア自体はコロナ禍にあって5%の経済成長率を誇ったが、多くの国民がその恩恵を受けられなかった。
 その高い成長率は主要産品であるアルミの原料ボーキサイトの価格が高騰し、その輸出が好調な為である。
 しかし機械化されたボーキサイト産業は雇用を生み出さず、その富もコンデ大統領など一部の富裕層が独占したことがクーデターを成功に導く土壌となったのだ。
 なお、この軍事クーデターに対する非難を行った国々の中に意外な「珍客」が紛れ込んでいた。
 ビルマでは軍のクーデターを支持していた「中国」である。
 コンデ政権と癒着し、ギニア産ボーキサイトの四割も輸入しているかの国にとっては「許しがたい暴挙」である以外のなにものでもなかったのだ。
   
 ネガティブなイメージで語られやすいクーデターに、ギニアで「腐敗して無能な政府を倒す最後の手段」というポジティブな意味が見出されやすいのは不思議でない。
 そして、これはギニアに限った話ではない…西アフリカは現在「クーデターのドミノ」の危機にある。
(2021年9月6日付ニューズウィーク日本版より引用)
追伸:国連事務総長アントニオ・グテレスをグレテスと誤記していました。訂正してお詫び申し上げます許してくださいなんでもしますか(ry

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2021-09-17 11:11:24 +0000