こちらの企画【illust/88594993】に参加させて頂きます。
2期からの参加となりますがよろしくお願いします。
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「ようこそスルクニタイへ。我々ではない貴方を、心から歓迎します」
■ 組織:スルクニタイ
特色:七色の森/有毒の動植物/耐毒性
七色の毒沼を中心に広がる七色の森の中にある、小さな集落。
森の動植物は全て有毒であり、集落には強い耐毒性を持つスルクの民が住う。
民は毒の森から糧を得て、殺虫剤や毒餌をたまに商いながら細々と日々を営む。
毒を扱うことで異国から厭われることを嫌ってか、閉鎖的な村。敵対的ではないが、異邦人とは距離を置く村民が多い。
高齢化による過疎が進み、緩やかに滅びを待つだけの集落だが──
■ 代表:トコマト
男/27歳/182cm/混血児
世界博覧会に際し、スルクニタイの代表をかって出た青年。齢三十に近いが、朽ちゆく村では最年少。七色の森の外に小屋を建て、異国からの客人をもてなす。
混血児であるためか、異邦人に対しても友好的。閉鎖的な村において、世界博覧会を歓迎する数少ない人物。
毒物に通じ、毒を薬に転じる知識を持つ。
「存分に七色の森の景観を楽しまれてください。ただ、俺の案内なく森に立ち入るのは控えてくださいね。お互いの為になりませんから」
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2021/09/12:素敵なご縁を頂きました!
寄願庭園カルパタル / アカンクシュ様【illust/91850681】
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その言葉を聞きトコマトはむせた。
口の中の茶菓子が喉に詰まり、更にむせる。
一通りむせると、トコマトは白い麗人──この庭園の最高管理者だという──に驚愕の眼差しを向ける。
「申し訳ない。……もう一度、言って頂けますか?」
トコマトの言葉に麗人は儚く笑って再び告げた。
『命と引き換えに願いを叶える種』──と。
目を点にしながら言葉の意味を咀嚼する。
じわじわと湧き上がってきたのは、可笑しさだった。
いやだって、この庭園ひたすら綺麗だし? 手入れも行き届いていて、危なげなものなんて何一つないように思えるし??──そんな無害な箱庭から、強烈な『毒っ気』が現れたことが面白くて仕方なかったのだ。
なんとか笑いを堪えようとしたが、無理だった。
美しく穏やかな庭園に、田舎者の無遠慮な笑いが響く。
『命と引き換えに願いを叶える種』
重篤な副作用をもつ劇薬と言えるだろう。
だが、毒を持つ『だけ』の万能薬とも言える。
いいねぇ──にやりと笑う。
そういうの、俺の得意分野だ!!
毒の学徒は、好奇にらんらんと目を輝かせた。
【novel/16085883】
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※問題などありましたらご連絡頂けると助かります
2021-08-29 14:07:09 +0000