【花食】キャロライン【花蜜】

福乃
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▼こちらの素敵企画様【愛しい花の食べ方 illust/90826827】に参加させて頂きます。

「あら珍しい…アナタがここに来るなんて。もしかして私に会いに来てくれたのかしら?フフフなんてね。」
「昼間まで愛想を振りまくのは嫌なの。私に用があるならハニー・ルージュまで来てくれるかしら?」
「別に私に興味があるじゃないでしょ?花蜜としての私に興味があるんでしょ?」

▼キャロライン/花蜜:21歳:168㌢:女
◆一人称:私
◆二人称:あなた、アナタ(接客時甘めに)
 基本的には誰とでもフランクに話します。お店に居る時は甘ったるい話し方をします。お店以外は普通です。おっとりしているように思われがちだが、大胆でしたたかな一面もある。興味がないヒトからしつこくされると言葉が悪くなります。

▼ハニー・ルージュというナイトクラブ(キャバレー)の歌い手兼女給(※某フランスの有名なキャバレーを想像していただければ幸いです。)

▼仕事上、花食に恐怖心はなく興味はある。(食べるとは?アナタにとって花蜜とは?的なね)
昼間は地味目の…控えめな格好をしている。メイクもしてない。本人曰く面倒なんだとか…色々ね。

+゚*。:゚+とても素敵すぎる因縁(笑)…もとい…ご縁に恵まれました+゚:。*+
リッツさん(illust/91543575)


彼と出会った日は、控室の窓から見える月がいつもより綺麗に見える夜だった。

【ハニー・ルージュ】では、一日に二回様々な華麗なレビューが繰り広げたれている大きなナイトクラブ。
一回目は店内でディナーを食べ終えた客のための陽気で賑やかな歌やダンスに寸劇のレビューと、夜も深まりドリンクを楽しむ客のための二回目のしっとりとした歌やピアノに管楽器のレビュー。
大抵の客は、どちらかの回を楽しむが、たまに双方とも楽しむ客もいる。出番が終われば出演者も給仕として客席へ向かう。
キャロラインは二回目からの出演の為、一回目のレビューの時は裏でダンサー達のメイクや衣装の手伝いやお喋りをしている。その一回目を終えた出演者達が裏へ帰ってくると珍しく一人の客の話で盛り上がっている
「客席に綺麗な人がいる!」「花蜜かしら?」「あたし、あの人見たことある!」「あ~ん!次の回にまだ残っていたら私あの人の席につきたい~!」
そんな話をBGM代わりに聞きながらキャロラインは自分の出番の準備をする。
いつもの様に舞台へあがりマイクに優しく触れ、伴奏のピアノの曲が流れ歌いだす。
歌の間奏中、先程出演者達が話していたことを思いだし客席に目を向けると舞台近くの席に、周囲の客とは違う空気を纏うひと際美しい客がいた。
(あぁ成程、確かに彼女たちが騒ぐのも解るわ…)
キャロラインはその客と目線を絡ませ微笑み、そして目線を外し歌いだした。

出演を終え裏へ帰り一息つくいているとギャルソンがやってきた。5番テーブルの客から声がかかったと伝えられ
「ええ、わかったわ。5番ね」
言われた通り5番テーブルに向かうと例の客の席だった。
「ようこそハニー・ルージュへ今宵のレビューお楽しみいただけておりますか?」
(近くで見ると…意外と大きい女性?…それにこの香りは、もしかして花蜜?)
声をかけ席に着くも、客は笑顔でキャロラインを見ているだけだった。
一言も話さない客に不思議に思うも、話を続ける
「私キャロラインと申します。アナタ様のお名前を伺ってもよろしいです?」
客は美しく微笑みながら口を開き発せられた声を聞き、キャロラインは一瞬目を見開き驚いたが再び笑顔を取り戻す。
「リッツ様の美しい容姿と甘い香りに…勘違いしておりました。」
暫く歓談していると、彼はキャロラインを口説くような甘くロマンチックな言葉を並べ微笑んでいる。客が女給を口説くことはよくあること、キャロラインは何故かそんな彼にがっかりした。
「リッツ様のその美貌とロマンチックで甘く蕩ける様な言葉…穢れのない純粋なお嬢さんなら恋に落ちますね。フフフ…」
などと攻防戦を繰り広げていると、閉店時間となった。
「またのご来店心よりお待ち申し上げております。…フフフ私をまたご指名頂けるのですか?次は高くつきますよ」
と耳元で法外な値段を囁き笑顔で彼を送り出した。
―――――………………
朝食を兼ねた昼食を求め街を歩いていると前から昨夜の男が現れた。気づかれたくなくて、逃げるように建物の影に身を潜めるも、あっけなく見つかり声を掛けられた
「…どなたかとお間違いじゃないですか?」
そっけなく返事をし歩きだすも、横に並び楽しげに話す彼にキャロラインは
「プライベートは大切にしたいの……私に用があるのならお店にお越しください!」と冷ややかに微笑みあきらかな侮蔑の色が浮かべ突き放した。
―――――………………
何度目かの来店彼は来るたびキャロラインを口説く…。正直、なぜ自分なのかと疑問に思いつつもこれも客商売と割り切り笑顔で席につき
「あら、またお会いできて嬉しいです」と平気な顔で嘯く。
暫く彼と言葉を交わすうち、彼が何者であるのかを知り心がざわめき黒く汚い何かがじわりと滲み出してきた。
「リッツ様は歌劇団のカウンターテノール…そう…ですか…」
(あぁ以前ダンサーの一人が見たことあるとか言っていたわね。そういうことか…。有名人なのね)
彼は才能を認められ日の光の中、華やかで煌びやかなスポットライトを浴びている。
自分は媚びを売り薄汚れたスポットライトを浴び、それでもここで歌い手として実力を認められ自分の歌を目当てに客が来ているとプライドがあった。それが今まで嫌だとか恥だとは思ったことがなかった。むしろ、誇りにさえ思っていた。そう思っていたはずなのに…今、彼は自分とは正反対の認められた確かな場所に立ちだれもが羨む才能と名声がある…だが自分は幼い頃夢見たオペラ歌手になれなかった…屈辱や惨めさが捨てたはずの黒い感情が甦ってきた。
(彼がここへ来るのは…遊び…気まぐれ…?じゃなきゃ私を口説く意味が分からない…。)

▼関係募集について
その他、花蜜/花食問わず友人や知人、既知関係はご自由どうぞ。お客様、お得意様など大歓迎です。
スラム街出身なので…その辺の関係も嬉しいです。

▼交流について
pixiv上の交流は多忙のため大変遅くなりますが、のんびり楽しめたらとおもっております。頂いたものは何らかの形で返したい!とお思っております!
Twitterでの御話や落書きなど大歓迎です。こちらは波がありますが…描くときは多めです。

▼キャプションは随時編集いたします

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2021-08-06 15:17:35 +0000