【花食】オラルス【花食】

さぎり
Go back

*⃝̣・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・*⃝̣

 愛しいの食べ方 ❁ 【illust/90826827

*⃝̣・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・*⃝̣


*⃝̣ オラルス・エスコルピオ (Oraluce・Escorpio)
 24歳 ¦ 175cm ¦ 花食 ¦ 9/7生まれ
 一人称¦ 俺
 二人称¦ キミ、〜さん

三人兄弟の長男で香水店「スコーピオン」にて調香師として働いている。
自己肯定感が低く卑屈で何事にも消極的な性格。陰キャのコミュ障。
食欲だけは旺盛で燃費が悪いために常に空腹を覚えており、
嗅覚が鋭く花蜜に敏感なこともそれに拍車をかけている。

・・・‥‥………………………………………‥‥・・・

*⃝̣ 関係者様
 エルヴェーラさんillust/91458795】
 

ここは、スコーピオンは、この世界でたった一つの俺の居場所。
多彩な匂いに包まれて毎日をやり過ごして、
そうしていつか自分の存在も混ざって掻き消されたら良いのにと。
緩やかに終わりの朝が訪れるのを待っているだけの、安寧の墓場。

しかしその僅かな平穏は、ふわりと甘い匂いを纏わせた
白く可憐な少女によって、脆く儚く消え去ってしまった。

「あの、すみませんが此処は関係者以外立ち入り禁止と言いますか…。
 …調香に興味があるの?でも俺程度がキミに示教出来る事なんてないし…
 何よりキミ花蜜…な、なぜ首を傾げて…?もしかして自覚がおありでない…?」
「あ、う……だ、だめじゃないです…そもそも俺に断る権利なんてないので…」

「いや…今のは俺の聞き方が悪かったな…。ごめんね、気にしなくて大丈夫」
「俺は…相手を傷つけない言葉をしっかり考えて選んでいて、偉いなと思うよ。
 そんなに優しい事、誰にでも出来る事じゃないから」
「…すごい、キミが作ったフレグランス、とっても良い香り…。
 俺の香水よりよっぽど売れそう…いや別に冗談ではなく…本心ですけど…」

話すことが苦手だと語る彼女は、けれどもいつも懸命に音を紡いでくれて。
大して面白みもない俺の話も頷きながら耳を傾けてくれて。
そんなありふれた時間がいつしか大切になって、
キミの笑顔が見てみたい、なんて不相応な夢を抱いた。

ずっとキミから漂う香りに唾を飲みながら、痛みで誤魔化していたくせに。
空腹という野蛮で下劣な欲を抱いていたくせに。

「…ッ、ごめん、今日はだめ、ご飯食べてないから、我慢できそうになくて…
 っ、ダメだってば!」

その報いを受けるかのように、少し食事を怠っただけでキミの匂いに目が眩んで。
キミの華奢な肩に手が伸びる事を抑えられなくて。

「ぐ、痛っ…ねぇ…っ、これで分かったでしょう…。
 いつか本当にキミを食べてしまうかもしれない、殺してしまうかもしれないんだよ…
 だからもう、俺に関わらないで…」

キミが立ち去った部屋に残った血の匂いと腕の痛みに酷く気分が悪くなって。
謝らなければ、と思うのに体は一つも動いてくれなくて。
同じ過ちを繰り返す自分に嫌気が差して、
今すぐ消えてなくなりたいと、本気で願ったのに。

ーーそれなのにキミは。

「な、なんできたの…どうして…」

その小さな掌で俺の手をそっと包んで、怯える事なく立っていた。
蔑む事も、厭う事もなく、真っ直ぐに俺を見ていた。

ーーねぇ。それが、それだけのことが、どれだけ。

「迷惑なんか、じゃ、ないです…最初からずっと、迷惑なんて、思ってないから…」
「え?今なんて…あ、俺の聞き間違えではない…。ええっと…調香師の仕事への憧れを
 俺への想いに勘違いしている、とかでは…そ、そんなはっきり否定しなくても…」
「…お花持ってきてくれたの?わぁ…白いお花だあ………いや、ううん、嬉しいよ…。
 でも俺の鼻をブーケ1つで誤魔化せると思っているなら危機管理が甘いなぁ…」

キミの好意を受け取る資格なんてないと思う。
俺がキミを好きになる資格なんてないと思う。
でも、自己嫌悪を積み重ねて出来た壁を壊すほどに、
キミが心を分けてくれたのだから。
俺に出来る最善の方法で、キミに想いを返せたら良い。

「エルヴェーラさんをイメージしたフレグランスを…作ってみたんだけど…
 良ければ受け取って欲しい、です…」

…とはいえ。
俺とキミの匂いが混じり合って一つになったなら、なんて欲を詰めた事は
今はまだ内緒にしておきたいと思う。

全文【https://privatter.net/p/7812882

・・・‥‥………………………………………‥‥・・・

*⃝̣ 家族
 次男 - クレウスさんillust/91449854】
 
 「また俺に服を買ってきたの…?俺には勿体ないし似合わないよ…。
  クレウスが着た方が背も高いしかっこいいんじゃないかなあ」
 「えぇと…このフレグランスのイメージはこっちのメモにまとめてあるからあとは任せるね。
  クレウスのセンスに任せるのが一番だし…クレウスのおかげで売り物になってるんだよ…」

 三男 - ルダリスさんillust/91450010】

 「うう…ルダリスのお願いは断りにくいんだから…せめて外に行く以外のお願いにして…。
  あ、やだ、ご飯作ってくれなくなるのはやだ…なんでもするから…それだけは…」
 「ルダリスのご飯は美味しくていくらでも食べられると思うんだけど
  何もしてないのに食べるだけ食べて申し訳なくなってくる…穀潰しでごめん…」

・・・‥‥………………………………………‥‥・・・

-キャプション随時更新-

#【花食】#【花食】CS#【花食】花食#【花食】交流可#【花食】成立#Y葱らんどY

2021-07-23 15:00:12 +0000