エドゥアール・マネ

柳葉あきら

革命的な画家である。
頭が大きい。

どう革命的かって言うと、印象派への道を切り開いちゃったのである。
「切り開いちゃった」というのは、
本人は別に切り開きたくもないのに切り開けちゃったから、
なんですけどね。

それまで女性のヌードってのはお約束の元に描かれていた。
そのお約束とは、神話や聖書を題材にするならどーーーーんなえろくてもOkっていう
いい加減きわまりないお約束。
ドラクロワの『民衆を率いる自由の女神』っていう七月革命を題材にとったおよそ神話と関係ない絵の
ど真ん中に女神がいて、胸さらけ出してますが女神なので出しちゃってもいいのです。

マネは
「んじゃ、神話に題材とってるなら女性のヌード出してもいいのね」
って描いたのが『草上の昼食』。これが
「俗悪だ」
と非難囂々に。
おっかしぃなあ、古い絵と同じ構図なのに…とマネは悩んだ。んで、モネは『オランピア』を描いた。
これは、ティツィアーノの『ウルビーノのヴィーナス』の構図をそのままぱくったものだけど
これがまた非難囂々。

伝統的な絵画を否定していた印象派の連中は
「すっげええぜ」「そこに痺れる憧れる」と言い
自分たちの制作の目標にした。
マネ本人は
「おれは伝統的な絵を描いてるんだけど…」
と、常に印象派と距離をおいていたそうだ。

本人は意識しないのに
革命起こしちゃったなかなかこじらせた方です。

筆による一発描き。
動画は下記で。
https://youtu.be/WPR6zEeMShY

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2021-05-03 14:34:28 +0000