【PFMOH】鬱々怏々憂さ晴らし【嵐の壁】

さくまら

◆懺悔か独り言か不明の供述

「…植物を壊し尽くした事があった。村を焼かれて、何もかもを焼き尽くしたその火と全く同じで、怖くて固まってた。
焼いた憎い奴等と同じ事をしちゃって錯乱していたのかな。もうダメだ、って目の前が真っ暗になって、気付いたらナイフを手に取ってた。刃が欠けるくらい…滅多刺しにして…」

「次に起きたら何にもなかった。いや、あったんだけど、全部真っ黒で。なんだろうって近付いて見たら木炭だった。そこで全部気付いちゃって。
そしたらアイツの声が聞こえて『さ〜森を直すぞ!』って意気揚々と色々話してた。正直何も話が入らなかったけど、やる事は命令されたみたいに理解した。」

「祈って、起きたり、落ちたり、祈って、起きて、潰れて、起きて…そのうちに森は着実に再生していた。長年経った辺りはあんまり思い出せないけど、思い出そうとすると気持ち悪くなる。それでも、せめてもと無意識的に脳が『あと一つだけ』って最後に残してくれたんだろうね。」

「次に目が覚めたら、そこからは鮮明な思い出だよ。あぁ前も話したね。毎日が楽しくて、色んな人にお世話になったし、今もみんなと一緒にギルドを続けられている。

…ボクが植物を愛している理由は…理由は……
壊しちゃって、ごめんなさいってずっと思ってて…守ってあげたくて…。
痛かったけど苦しかったけど、自分の手で生まれた花や木を見る度に愛おしくなって…。
自分の手じゃ何も出来ない、焼かれたら焼かれるままの草木達を見ていられなくて…。
贖罪のつもりなのかな。今でも引き摺っているんだろう。それともあの花を探し続けているせいかな。
…上手く言葉に出来ないなぁ。」

「なんだかボクらしくない話をしたね。…ボクも花一つに向けて何を話しているんだろうね。なんだかすごく落ち込んでるみたい。普段じゃこれくらいで疲れたり…勝手に泣くとかないのにな…。
…あぁ…本当に……ずっと探していたものを見つけたら、次は何をしようか?
不思議なことに先が何も見えないんだ。」

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ハリパ・シルクジャスミン【illust/87881167

pixivファンタジアMOH【illust/87556705

#Pixiv fantasia MOH#嵐の壁#【HaPPA植物研究団体機関】#PFMOH

2021-04-08 17:36:18 +0000