「これ以上、俺の目の前で誰かを傷つけさせない・・・!!」
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「ランシーン!!」
彼に銃を向けるオッドを蹴飛ばし、ランシーンを乱暴に抱きしめ後方に跳ぶ。
かろうじて発射された弾丸はサンの鬣をかすっただけで、当たりはしなかった。
すぐに体勢を立て直し、オッドから離れる。
腕の中のランシーンは、砕け落ちた右腕の付け根を抑え、痛みに身悶えている。
「ッ!!」
余りの痛々しい姿に瞬間たじろぐが、
すぐさま懐から取り出した薬瓶を割って中身を傷にかける。
「痛み止めだ。神経に効く薬だから君の身体にも効くだろう
すまない、治癒魔法が使えれば応急処置くらいは出来るのに・・・!」
ふと、暖かい光を感じる。
【illust/88877635】(お借りしました)
「暖かい・・・ミオ殿の癒しの力か・・・」
・・・美しい・・・。
思わず脳裏をよぎった言葉を、そんな場合では無いと振り払う。
体力の回復は問題ないだろう。
そうこうしている間に再びゾンビの群れが迫る。
「・・・っ!!」
リスクがある事を承知の上で、障壁を作る魔法を発動しようと、
ヴァングレイズから買った魔封じのペンダントを引きちぎろうと握りしめると、
「な、なんだ・・・?!」
ペンダントから強い光が迸る。
それが非常に強い魔力なのは分かった。
しかし、魔封じのペンダントと聞いていたのになぜ逆に溢れてくるのか・・・。
いや、今はそんな事どうでもいい。
闘える力が、守れる力を得られるのなら・・・!!
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「お、発動したようだねぇ」
ヴァングレイズが一人呟く。
「それは、所有者の魔力を吸収して保存出来る石なんすよ。
普段は魔法が発動しないよう魔力を吸い続ける魔封じのとして。
時には想いに応じた魔力が発動するレアアイテムなんすよねぇ。
ま、上手く使ってください」
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石に保存されていた魔力が発動しました。
タテガミを魔力で擬似的に燃やして、
その炎の威力を推進力や攻撃力に転化して闘う『炎熱状態-バーストモード-』
サンの持つ魔力が複合され、その炎の熱は生ける者を癒し、
死せる物を浄化する力を持ちます。
これは石に保存された魔力を消費している為、サンへのダメージはありません。
ミオ殿の癒しの力の効果でライフ回復【1→2】
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コチラ【illust/88855031】が急展開過ぎたので支援します!
文章だけですがお借りしました
ランシーン殿【illust/87807732】
ミオ殿【illust/87732897】
ヴァングレイズ殿【illust/88150280】
2021-04-03 07:39:28 +0000