しのぶとあさぎの勧めで、しのぶのお家の神社の巫女装束を身につけようとする実乃里と、その様子を見守る美瑚です。
以下、妄想ストーリーです。
未乃里の通う中学校が卒業式を迎えた翌日、未乃里のお家の電話がプルルと鳴った。
「未乃里!!電話よ~?」
未乃里は、昨日帰宅してからずっと部屋に閉じこもり、今日の終業式も欠席してしまった。
「実乃里、いい加減にしなさい!!」
実乃里は、返事をせずのっそりとベッドから起き上がり、電話のあるホテルのフロントまで出てきた。
「もうっ!ちゃんと顔くらいは洗いなさいよ!!」
受話器を手渡しながら、お母さんは小声で実乃里に注意したが、実乃里は目を合わせず無言で受話器を受け取った。
「もしもし・・・。」
「あ、実乃里ちゃん。私、しのぶだけど、春休み何か予定ある?」
「え、・・・特にありませんが・・・。」
実乃里は、先輩と別れてから「特別なルームサービス」や「特別なデリバリーサービス」をお休みにしていた。部活も、指導にあたる教員の異動時期にあたるため、実乃里の学校は春休みには部活も休みになっていた。だから実乃里の春休みのスケジュールは真っ白だった。
「そう!!だったら、ウチの神社で巫女さんのアルバイトしてみない?良かったら明日ウチに来て!!」
実乃里が行くとも行かぬとも答えぬうちに、しのぶは電話を切ってしまった。
しのぶとは学校は違うが、中学総体の陸上競技会で一緒になって以来の友人である。実乃里より一学年上の先輩だが、そそっかしいのは相変わらずだった。
翌日、実乃里はしのぶの家の神社に行った。
しのぶと、しのぶのクラスメートで同じく陸上競技会で知り合ったあさぎが出迎えてくれた。
しのぶの家は社務所を兼ねているので、神社の境内の中にある。普段は家族だけで奉仕している神社なので、更衣室のような専用の部屋は無い。実乃里が通された部屋は、どうやら客間のようだった。
「今、実乃里ちゃんの装束を持ってくるから待っててね。」
しのぶはそう言うと、あさぎと二人で部屋を出た。しばらく待っていると、二人は巫女装束になって戻ってきた。
その装束は、実乃里がこれまで見たことのあるどんな巫女装束とも違っていた。
なんと、袴の前がすべて開いていて、二人のブルマーが丸見えなのだ。そのかわりなのだろうか。両脚にはニーハイソックスが穿かれていた。
呆気にとられる実乃里に、あさぎが口を開いた。
「あ・・。もしかして、この巫女装束に驚いてる?」
「は、はい。何というか・・・。今風・・?なんですね。」
しのぶは、実乃里の前でくるり、と一回りして言った。
「ウチの神社は普段は家族だけで奉仕してるから、いろいろと忙しいの。だから、普通の袴じゃなくて動きやすいブルマーにしたの。」
「そうなんですか!!」
実乃里は自分のために用意された巫女装束を持ち上げてじっくりと見た。これはこれでかわいいかも?と思った。
でも、実乃里自身は和装を自ら着た事がなかった。だからどうやって着ようかと思いながら白衣をくるくるともてあそんだ。
もてあそぶうちに、実乃里には別の不安がよぎった。
(私が巫女さんをしてもいいんだろうか・・・?)
巫女は、未婚の女性がなるものとされている事は実乃里もよく知っている。でも、その「未婚」という事が何を意味しているのかも分かっていた。
実乃里のもてあそぶ手が止まった時、しのぶの姉の美瑚が入ってきた。
「しのぶちゃん、実乃里ちゃんは私が着付けをしてあげるから、しのぶちゃんたちは授与所の方をお願いね。」
「はーい。じゃあ実乃里ちゃん、後でね。」
しのぶとあさぎは部屋を出て、実乃里は美瑚と二人きりになったのだった。
今回はここまでで妄想ストーリーはおしまいです。
ここまで目を通してくださりありがとうございます😊
頂いたコメントに対するお返事がたいへん遅くなっていて申し訳ありません<(_ _)>💦💦皆さまからの心のこもったコメントの数々は、私にとってたいへん励みになっています!!後日必ずお返事いたしますので、もうしばらくお待ち下さい<(_ _)>💦💦
2021-04-01 10:23:35 +0000