北大路某大草原は比較的安全だと聞いていたけどあれは嘘ね。
巨人だの暴れ巨象だの連続で出くわすだなんて…
おかげで時間をずいぶんロスしてしまった。
と、どこからか悲しげな声が聞こえ、イスカが「あっちからだ！」と言いながら駆け出した。
あの子はいい子なんだけども、頭より先に体が動くタイプだから目が離せない。
イスカの後についていくと、大きな首の長い竜が二頭。また怪物かと身構える。
「ありゃ、ジャダ兄さん！ 久しぶり！」
……え？ 知り合いなの？
「あ、ギネカ姐さんは初めて会うんだっけ？ こちらはうちの一族と懇意にしてる地竜族のジャダ兄さん！」
なんでもイスカの一族とは昔から交流がある竜の一族なんだそうだ。
もともと草原地帯を回遊しているのだが、ここ最近草原が物騒で高地の方へと避難していたトコロ岩だらけの象に襲われて走り回ってるうちに娘さんが腰を抜かしてしまったらしい。
なるほど、あの声はこの小さい竜の声だったのね。
「大丈夫だよ、サプフィ。あの象はどっかの冒険者たちがタコ殴りにしてたから！」
イスカったら…もっと言いようはないの？
飛んで小さい竜の側へ行き
「おちついて。これを食べて元気を出して。そしたらきっと立てるから」
そう言ってアンディから持たされたセラピアを濃縮して固めた飴を小さい竜の口にそっと入れた。
サプフィと呼ばれた小さな竜はその飴を舌で受け取ると口の中へと飲み込んで、暫く口をもごもごさせた後嬉しげな声で鳴いた。飴を気に入ってくれたらしい。
「私たち茶房に帰るトコロだったのだけれど、あなた方もよろしければいらっしゃいませんか？
きっと疲れも取れるはずよ」
私の話を聞いて大きな竜は首を傾げイスカの方を見る。
「ギネカ姐さんは信用できる人だから大丈夫。お茶もご飯もスッゲェ美味しいとこだから！」
イスカがにひひと笑いながらそういうと、ややあって頭の中に声が響く
「貴女のお気遣いに感謝する。娘と共にお邪魔させていただこう」
心話を使って話しかけてきた竜の声は、とても優しく心地よい声だった。
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◆非公式イベント
レイドバトル：草原の暴れ岩象【illust/88263172】
に傍観者として参加させていただきました。
イスカとギネカはこのままハーディに帰還するようです。
無事帰りつけたらハーディのメニューに何か追加されるやもしれません。
2枚目はイスカの記録メモ。
3〜4枚目はギネカの記録メモ。
お借りいたしました（敬称略）
丘巨人【illust/88103201】
幸兎のラーリィ【illust/87828637】
流出のファタリーシュ【illust/87776669】
草原の暴れ岩象【illust/88263172】
■お借りした方の行動を制限するつもりはありません。
都合が悪いようでしたらパラレルと言う事でスルーしていただければ幸いです。
何か問題がありましたらご一報くださいまし。
自キャラ
赤毛のイスカ【illust/88040332】
月の眼のギネカ【illust/87860414】
企画元様【illust/87556705】
2021-03-09 15:19:41 +0000