ヘコセラムに所属するとある研究者が双子の魔法生物のキメラを羽化させた。
自身の魔力も多大に注ぎ、完成させた偶然の傑作。
愛しの最高傑作。
管理しやすいように性別はなく無性に作った。
管理しやすいよう、心の成長もしないよう、大事に大事に。
希少な成功個体だったため、魔力を好む双子に自分の魔力を与え自分に従うように刷り込みをし自分を母の代わりだと思わせるように接し、育てた。
何度実験を繰り返しても双子の蚕のように自我を持つ個体はできず
出来たのは魔力を帯びた肉塊だけだった。
失敗が続き、研究費がかさむ中、双子が紡ぐ魔法繊維の絹布は希少性が高く高額買取されたため、うまく双子を誘導し、研究費の足しにしていたようだった。
※ただし、特定のある程度しっかりとした筋にのみ流通されていたと思われる。
自衛のために、魔法の基礎を教えた際、魔術に興味を持ち遊びの延長として
無邪気に魔法を覚えた。
双子は、”できそこない”の魔力よりも生きた魔力を好み、特に生みの親である研究者の魔導士の魔力を好んだ。
研究者はやがて、動かなくなった。
年齢のわりに、年老いた姿だったという。
呼んでも返事が返ってこないただの亡骸になった研究者を置いて、本で読んだ外の世界へと。
研究室の壁をぶっ壊し、飛び出した双子。
こういう時はなんというのだっただろうか。
箱庭で育った双子は想いを巡らす。
「”はは” ばいばい」
「”はは” いってきます」
これは今から幾年も前の話。
そして今、アイオン【illust/87738567】と出会い、いろんな人と出会い深緑の大草原へ踏み出すのだった。
***開示情報***
セラムのこどもたち【illust/87844690】
∟こちらの施設で昔そだったようです。
∟施設の証は額に、前髪に隠れています。
***人物***
双子の魔蚕 シュエ 【illust/87787736】
双子の魔蚕 ユィン 【illust/87787724】
pixivファンタジアMOH【illust/87556705】
使用ロゴ様【illust/87720297】
使用素材様【illust/74739009】
2021-02-27 15:37:35 +0000