本八幡は行徳・浦安方面と市川・松戸方面の双方が乗り入れる運行上の拠点のひとつですが、この駅前界隈は道幅も狭くかなりのカオスっぷりです。
その昔は総武線を築提で越えていましたが、総武線高架化で「上下関係」を逆転されることになり1970年より現在地の線路となっています。当時路面電車は廃物扱いで、撤去の話もありましたが利用者や自治体の努力でこの軌道が実現しました。
しかし道路用地の確保に手間取り、拡幅が済むまでの暫定措置として敷設された状態が恒常化してしまったため、危険かつ渋滞の原因として現在でも市の交通政策上大きな課題のひとつです。
停留所そのものは都営新宿線本八幡駅やシャポーを介してJR本八幡駅に近接し利便性が高く、終日に渡って多くの利用者があります。
手前に停まっているのは松戸行の7000形で、もと都電荒川線の車両を1992年に東京都交通局から譲受しました。輸送増強とバリアフリー化のためとはいえ非冷房車だったので当時はさんざ陰口を叩かれましたが、1997年に冷房化、現在に至るまで活躍しています。
いっぽう奥からやってきた本八幡行きの2000形は1995年デビューのVVVF車で、いわゆる「軽快電車」スタイルにインバータの音色と21世紀へ向けての江戸川電車ということで華々しく登場しました。もっとも四半世紀前のことで、今では立派なベテランとなり機器更新工事が予定されています。
そんな本八幡の、騒がしく忙しなくもどこか落ち着いたひとこま。
2021-02-15 18:30:11 +0000