【PFMOH】さすらうアシロ【探索者】

汐田

「やァやァ!ボクはアシロだよ。ミンナが付けてくれた名前なンだ。よろシく頼むだネ」
「ゴメンネェ、ヘンゲが上手くないンだヨ」
「そォれ、燃える石〜!……ウーン普通にやるほうが早いネ。エイ!」


◆アシロ=マデンス(アシロマガツチヌシ/亞白禍津地主)
 オス/年齢?/150cm(+つめ10cm↑)/ボク/キミ、アナタ、〜サン/おしゃべり
◆ジョブ:探索者
ライフ:♥♥♡ (3/28現在) アシロ、火炎石拾ったってよ

→補足【illust/88028880

◆一章:青の樹海
 二章:火の谷の遺跡

竜の亜人、ではなく地底竜。变化の術を使い、人の子の姿で旅をしている。
变化の術は苦手なため、手足や尻尾などの形はそのままである。危機的状況にはたいてい素殴り、それが彼の作法だ。
食性は雑食。好物は岩石、魚。体内で精製された鉱石を吐き出すことがある。
長らく地中で過ごしていたため、高い所へ行ってみたい。ヘヴンを登る理由はただそれだけである。
高い所へ行ってみたい。空に近いところへ行ってみたい。竜の寿命が尽きる前に。



***

大地の奥深く、地底湖のそばに寝床を構えた竜は、永い眠りについていた。とは言っても、彼にとっては昼寝に過ぎなかったらしいが。
彼の頭上にはいつしか村が栄え、知らぬ間に守り神として祀られていた。 

眠りから覚めた彼は空腹を満たすため、手近な岩壁をボリボリと食べ、地底湖の水をゴクゴクと飲んだ。
そうして彼がひと心地ついた時、村に住んでいたひとりの人間……私は、泥まみれになりながら彼の元へ辿り着いた。
私は泣きながら訴えた。酷い地揺れが起こり、村が大変なことになってしまった。守り神様、どうか助けて欲しいと。
彼は初めて自分が守り神・アシロマガツチヌシと呼ばれていることを知り、そして自分が起きたことで大地が揺れてしまったのだろうと思ったらしかった。
起きたばかりで空腹の彼だったなら、そんな訴えは知ったこっちゃあないと無視していただろう。
しかし満腹になり、幾分大らかな気持ちにでもなっていたのだろうか。気まぐれか、元々の性格か……ともかく彼は私の言葉を真剣に聞いてくれた。
申し訳ないことをした、自分はここから去るから、もう大丈夫になるはずだと伝えてきた。そうしていくつかの竜玉も私たちに与えてくれた。それはたいそう美しい玉で、村はそれを元に復興することができた。村人たちはたいそうありがたがったが、実際はおいしい鉱物を彼がおやつとしてべろべろと舐め続けて出来上がった玉らしい。これは私の心に秘めておくこととする。

去ろうとする守り神様を、私は引き留めた。私はまじない師でもあったから、恐れ多いことではあるが、私もあなたの助けになりたい、このままではあなたを追い出してしまったようで心苦しい、と伝えた。
私たちはわずかの間、交流を持った。得難い出会いだっタ、と彼は嬉しそうに言った。

──とあるまじない師の日記より

***

かくして变化の術を手に入れた彼は、意気揚々と地上へ繰り出した。
「グワーッ!」
ナムサン!地底竜である彼の目は日光に弱かったのだ!
慌てて土に潜り、困惑するまじない師に泣きながら訴え、日光を防ぐ目隠しや、日除けのまじないのかかった笠をもらった。至れり尽くせりな。
改めて彼は旅立った。まじない師が行き先を聞くと、彼は少しばかり悩んだあと、こう答えた。

「ボクは飛べナイし、今まで地面の中にいたカラ……うんと高イところにいってみようカナ!」

***



◆死なない程度にご自由にどうぞ!

◆pixivファンタジア外伝 Mountain of Heaven【illust/87556705

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2021-02-15 14:59:17 +0000