「高耶さん!大丈夫ですか?
目を覚まされたのですね
よかったです…
ひかれたと聞いたときは
心臓が止まりそうでした」
「···········」
「高耶さん?どうされたんですか?
まだお体がお辛いでしょう
もう少しお休みください」
あぁ……知っている……
「なぁ…お前」
「はい…なんでしょう」
叫びだしたいほど、愛しいはずなのに
「知ってるはずなのに…お前のことがわからない」
「!!」
思い出せない
「すまない」
「いいえ、あなたが生きてさえいてくだされば」
そんな、泣きそうな顔をしないでくれ……
「大丈夫…大丈夫です……
ゆっくり思い出していってください
私は、いつまでもお側にいます」
「ああ」
2021-01-17 16:30:53 +0000