Sag Dem FruhlingⅢ【illust/80086753】
※身内企画
遥か昔、ヒトの子が泉の娘に恋をした。
泉の娘も、そのヒトの子を愛した。
同じころ、海に住まうモノが泉の娘に目を付けた。
神とも悪魔とも呼ばれるモノは、泉の娘を欲しがった。
しかし、ただ手に入れるだけでは面白くない。そうだ、余興を思いついた。
そうして、海に住まうモノは泉の娘に恋したヒトの子の魂に取りついた。
取りついて、その瞬間を待った。待って、待って、待って。
海に住まうモノは待ち続け、そして歓喜の声を上げた。
待ちに待った瞬間が来たのだ。
ヒトの子が、愛を以て泉の娘に名を捧げる瞬間が!
名を捧げる瞬間、ヒトの子の魂は海に住まうモノに食い尽くされた。
残った契約は泉の娘に、海に住まうモノへの隷属を強いる、屈辱の契約。
愛する人を奪われ、歪んだ契約に縛られた泉の娘であったモノは、隷属の日々を耐え忍ぶ。
どんなに恥辱にまみれようと、どんなに心が悲鳴を上げようと、必ず海に住まうモノを殺すと誓い、ひたすらに耐えた。
雌伏の時をどれだけ過ごしただろうか。
泉の娘であったモノは、とうとう本懐を遂げた。泉の娘であったモノを隷属させていたものを殺した。
殺して、そして呪いを受けた。
その呪いは、存在の消滅を禁じ、未来永劫在り続けることを強制する。
これは遥か昔のお話。
「愛しているというのなら、私を殺して」
「それとも、私と永遠を過ごしてくれるか?」
■Profile
Name:泉の魔女(ネイ)
【所属】王師
【性別】女
【年齢】不明(少なく見積もって1000歳以上)
【ポイント】討伐力:10/幸運値:0
【末尾ID】5
一人称:私(わたくし)
二人称:おまえ、あなた
■About Race
泉の魔女
かつて泉の娘であったモノ。
愛する者を失い、歪んだ契約を交わされ、怨敵を討った際に呪いを受けた。
"未来永劫在り続けるよう"
呪いを受けたため、"母なる水源"に還ることもできず、自死を繰り返すも生き返ってしまう。
400年ほどは足掻いただろうか。すべては徒労に終わったけれど。
今はただ、時を消費して存在している。
■Character
かつて1番目の泉の娘であったモノ。
思慮深く、冷静で、寛容な個体であった。現在は、森の奥深くでひっそりと死んだように生きている。
黒魔女討伐に関して噂程度は知っていたが、万が一黒魔女とやらが勝ってしまったとき、調子に乗った小娘どもに大きな顔をされるのは業腹だと、重い腰を上げた。
久しぶりに俗世に出てきたところ、命に限りある者たちが懸命に生きている姿に感動した。そのため、隊を問わず隊員たちに甘い。空いた時間に、隊員たちから日々の話を聞くことが趣味になっている。
普段は死んだ目をしているが、そのときだけはほんの少し瞳に生気が戻る。
死ねない身の上であるため、怪我にはまったく頓着しない。
愛したヒトの子に捧げられた名は「ネイ」。
自分の内側まで踏み込んでくるようなもの好きがいたら、教えてもいいかもしれないと思っている。
■Skill
*蝕水
歪み、呪われた彼女は、もう癒しの力を持たない。
泉の魔女が振りまく水は、触れた者の命を蝕み死へといざなう。安らかに、眠るように。
*永遠の錨
怨敵が死に際にかけた呪い。永遠という地獄におろされた呪いという名の錨。
泉の魔女は知らないが、呪いを引きちぎる強さでもって、泉の魔女の存在を引っ張ることができれば、錨から自由になることができる。
***お友達***
チルフェディールさん【illust/86500137】
「おまえ、起きていたのか。久々じゃあないか」
「なぜ服の裾がほつれているんだ、いやほつれどころではないな破れている……せっかく上等な布なのに……」
「服に頓着しないにもほどがある。気にしないならこれを着ていろ。私が気になるじゃないか」
→過去と未来と友
【novel/17651655】
■About Relationship所属等問わず、素敵なご縁があればと思います。
メッセージをいただけた場合、最大2日のお時間をいただく可能性があります。
メッセージに気づいた時点でタグの編集をいたしますので、1日以上タグの変更がない場合、お手数ですが再送していただければ幸いです。
2020-12-29 17:34:38 +0000