三帝軍の攻勢準備下。決戦の色を濃くする片瀬丸陣営。
その総大将たる【御大将】片瀬睦美の元に急使が訪れる。
何と、陣内に突如不審な女が現れたとの事。
話を聞いた睦美は副将の麗玉、前線総指揮官の遥と共に現場へ急いだ。
確かにそこには陣内守備兵に囲まれた女がいた。
が、その姿に睦美と遥は絶句する。
その女の出で立ちはどう見ても二昔は前のファンタジー小説などの登場人物そのものだったからだ。
更に遥が口を開く。
遥「あ、貴女。確かウチの高校の・・・?」
女「はい。巴さんと同じ闇木総合実業高校、産業デザイン科二年、大森梵(おおもり・そよぎ)です」
遥「あの、大森さん。何故ここに?」
梵「はい。私、昨日夢を見たんです。辺りが硝煙に包まれて沢山の人達が激しく戦っている、何処か知らない場所。そして、そこには何人もの女の子が巨漢の男達や不気味なモンスターに伍して戦っていました。ああッ、私もそこへ行きたい。行って彼女達と戦いたい。そう強く願いました。そうしたらいつの間にかココに来ていました。まさか巴さんも来ておられたとはビックリです」
麗玉「遥さん、彼女を知っているのか?」
遥「ええ。彼女は私の通っている高校の同学年です。学科は違いますが同い歳です」
睦美「ま、遥ちゃんと同じ高校の娘なら敵の間者ではないようね。って、言うか、凄いカッコね」
梵「あっ、気づいてくれましたか!流石お目が高いッ!コレ、私が前々からコスろうと思ってデザインしていたヤツなんですよ!」
更に熱く語ろうとする梵を遥が遮る。
遥「大森さん。残念だけとここはイベント会場ではない。実戦場なんだ。しかも、我々は敵の大軍の攻囲下にあるんだ。間もなく敵の総攻撃が始まるだろう。大森さん、悪い事は言わない。今回は間が悪かったと思って元の世界に帰る事だ。この陣城は睦美さんと麗玉さんが知恵を絞り抜いて築きあげたものだ。だから簡単には落ちたりはしまい。だが、敵の数は我等の二十倍以上だ。最悪数に押し切られる。そうなったら待っているのは虐殺すら生温い極殺だ。そうなってからでは遅い。だから今すぐ帰るんだッ!」
遥が他人にここまで強く出る事は稀にしかない(除く優真)。梵の決断は?
※大森梵(おおもりそよぎ)
闇木総合実業高校 産業デザイン科二年(十七歳)
身長160センチ バストD ヒップ89
二年前の高校受験期に志望した全国漫画選手権大会出場常連の私立女子高と都立高校芸術学科の両方が不合格だった為、泣く泣く闇木の産業デザイン科に進学。
重度の喪女で性格はやや弱々しく暗めで真面目(だが、少しでも自分を変えようと心の中で苦闘中)
趣味は漫画描画とコスプレデザイン(ヴァリスやラングリッサーの影響強し)!
貧困家庭(母は病気がちで父は中小企業の万年係長)な為、私立有名美大進学は非常に厳しい状況(闇木には三流・Fラン大学ですら推薦枠は各一名)であり、何とか国公立芸術大学に進学したいと思っている。
因みに遥と梵のクラスは隣同士。
装備で梵の腰を覆うのは桃色の越中褌です!
2020-12-26 08:16:14 +0000