「こ、この相手は……」バイタルの眼光を見て、ルイーズはとっさに後ろへと飛び跳ねた。次の瞬間、バイタルの鋭い一撃が降りかかる。彼女はまさにすんでのところで、その鋭い剣先を避けた。バイタルの踏み込みは想像以上に深く、もし一瞬早く避けていなければ、その一撃を受けていたであろう。「ほう……なかなか勘がいいな。だが、いつまで逃げ回れるかな」バイタルの戦闘力が、ほかの兵士たちは比較にならないレベルであることを、ルイーズは感じ取る。いつまで耐えきれるだろうか……ルイーズの表情に焦りの色が浮かび始める。
2020-12-17 15:17:13 +0000