ゴッドファーザー ドン・スガコルレオーネ
懐かしき、ニーノ・ロータの「愛のテーマ」が流れる世界に引き込まれた日々を思い出す。1972年のアメリカ映画、監督はフランシス・フォード・コッポラ、主演はマーロン・ブランド。口のなかにティッシュを詰めて、威厳と恍惚を演じた。イタリア マフィアたちの抗争と粛清が続く。跡継ぎが決まっても、決まったからこそ、また抗争が繰り返される。忠誠こそが、裏切りの端緒となる。そう、似顔絵イラストを楽しむ者にとっては、ブランド演じるコルレオーネの絵と菅を重ねてみたくなるのは、必至であり、避けることのできない衝動に突き動かされる。似過ぎても、まして似なくてはどうにもならない。その難しさがまた、描くことを熱くさせる。成功したとはとても云えないのだが、そんなことではなく、せりふの方がもっと楽しみなのだ。こんな風に始まる。 「学術会議への形式的任命は、やはりドンあっての任命であって、ドンが知らぬ存ぜぬの任命であれば、それを理由にして、ドンの存在を無視するやからがのさばることになる。どうするか。見ておれ。」「必ずそうすると云うことにならない。」「仲間内にはそこになんら解釈の違いを云うやつはいない。」「とにかくこいつらを拒否する。」「文句を云うやつが居ればだが、なんとでも言い訳はできる。」「いつだって、理由はなしだ。」「許さない。黙れ。次はお前だと云えばいい。」「そもそもドンにとって、ルールは、作り、変え、戻し、無くすだ。」「連中が従わない場合は、どうでもいいことにする。好きにさせる。そして殺す。」「手があるだろ、解雇じゃない。自分から、辞めるか、死ぬかだ。」「ドンの独立性こそ、ドンのドンたる所以なのだ。」「彼らの応援が消える、いいだろ。応援は他にもさせる。」「取引も効くだろ、裁判もある。」「馬の首も用意してあるか。」「金は用意してあるか、足りなければ、印刷すればいい。」「日銀に株を買い占めさせろ。」「貧乏救済と云えば、黙ってついてくる。忘れるな。」
2020-12-08 01:53:09 +0000