サメは普通、左右に5対のエラを持ちますが、中にはそれ以上の数を持った種類がいます。
深めの水深に生息し、その姿は、私たちがイメージするキリっとした姿とは違い、口は裂けるように大きく、大型の海洋生物を襲って食べるなど、まるで怪物のようです。
このエラの数が多いという特徴は、絶滅した古代のサメ(クラドセラケなど)も共通して持っています。
彼らは原始的な姿を受け継いだ「生きた化石」と言えるのかもしれません。
・ラブカ
ウナギのような姿をした深海ザメで、エラの数は6対。歯は三ツ又状をしているが、この歯はラブカと、3億年前に生きていたサメしか持ち合わせていないため、生きた化石の異名がある。時々浅瀬まで上がってきて見つかり(大体弱っている)、ニュースになることがある。
・エビスザメ
体に黒い斑点と、7対のエラを持つ。生息水深は50m付近と浅い。
エビスという名とは程遠い荒々しい性格をしていて、サメやエイ、時には群れを成して、アザラシやイルカといった大型海洋動物を襲って食べることがある。
・カグラザメ
6対のエラを持つ漆黒のサメ。体長は5mと、極めて大型になる。底生の深海魚や甲殻類、時には死んで、海底に沈んだクジラに群がり、むさぼり食うことがある。そのためか、歯は肉を引きちぎりやすいよう、のこぎり状をしている。多産で知られ、1腹から100匹ほどの子供が見つかったことがある。
・エドアブラザメ
エラは7対の深海ザメ。口は大きく裂けている。
以前、東京ではアブラザメと呼ばれていたが、アブラと付くサメが他にいくつか種類(アブラツノザメなど)がいるため、それらと区別するために「エド」と付けられている。
2020-09-23 11:50:43 +0000