加帕里夜市にて…。
「……何よ~!全っ然売れないじゃな~い!!」
「でも、さっきリカオンが買いに来てくれてたよね?売れてないわけないよ!」
「逆に言っちゃえば、リカオンくらいしか買ってくれてないわよ……」
「へーきへーき!なんとかなるって!」
「現実って厳しいわね……これじゃいくらなんでも不甲斐なさすぎるわ……!」
「この日の為にお手製ジャパリまん用意したんだよね!何てヤツだっけ??」
「“花椒入りジャパリまん”よ……ほら、花椒って何かとフィーチャーされてるから、便乗してみたんだけど……」
「香りもすっごくスパイシーだね!」
「な~に、当然よ!“シビ辛”の秘訣はこれなんだから!」
「まさにシビ辛カルだね!すっごーい!」
「かねてからジャパリまん専門店を出店するのが私の夢だったけど……これで色々と学んでみせるわ!大きな第一歩よ!!」
「もぐもぐ……」
「あっ、こらっ!売り物なのよ!」
「……かっらーい!!」
「ああ、もう言わんこっちゃない……無理するのは良くないわよ、サーバル……」
「えへへ、ごめんごめん……このジャパリまんってどれくらい用意したの??」
「気合いが入りすぎて、300個くらい用意しちゃったわよ……」
「もうちょっと後先考えるべきだったね!カラカル!」
「な、何も反論できないわ……」
「それにしても、この加帕里夜市ってところ……初めて来たけど、美味しそうな店がいっぱいあるよね!」
「あら、サーバルは初心者だったのね?四川料理でも何でもあるわよ!」
「何でもあるんだ!せっかくだから何か食べに行こーよ!」
「日が暮れる前に全部売り切っちゃって、今夜は店でとことん食べ尽くすわよ!サーバル!」
「えっ?でも今日はもうそんなに時間ないんじゃない……??」
「何言ってるの!弱音吐いてたら店で料理食べられないわよ!」
「そっ、そうだよね!限られた時間内で全部売り切ろう!」
「サーバル、ちゃんと分かってるじゃない!その気持ちが大切よ!」
「あっ!そうこうしているうちに、お客さんが来たよ!カラカル!」
「あらっ、そうなの?……いらっしゃい!私が愛情込めて作ったジャパリまん、いかが??」
スマトラトラ「ここに置いてあるの全部貰っていい?」
「はい!まいどありー!」
「えっ……!?本当に全部買ってくれるの……!?」
「一気に売れちゃったね!すっごーい!」
「そ、そうね……じゃあさっそく料理を堪能しに行きましょ!サーバル!」
2020-08-27 20:56:40 +0000