月初の朝に

ヒバリックス

営業開始前
タイちゃんギンちゃん・2号店にて…。
 
 
 
 
「やあ、もう営業してるかい?」
 
 
 
 
「ごめんなさいね、まだ準備中なもんで…………えっっ!?」
「ベンガルトラ、久しぶりじゃないか」
「あっ、アムールトラ……??」
「昨日スマトラトラと会って話をしたんだ、ここのカレー屋についてね」
「そ、そうだったんだ……でも来てくれて良かったよ!他の子達まだ来てないけど、カレー用意してくるから待ってて!」
「おお、さっそく振る舞ってくれるんだね……待つよ」
「うちのカレーそこそこ美味しいからさ、アムールトラも絶対喜んでくれる!」
「……あっ、スマトラトラから聞いたんだけども」
「ん?」
「この店は辛口カレーを推しているんだってね?」
「そうそう!何段階から選べる方式にしてるんだ!」
「選べる方式ね……面白そうじゃないか」
「今は辛さ10倍増まであるんだけど、最高クラスも後々追加する予定にしてるんだよね~……スマ虎めちゃくちゃ張り切っててさ~」
「まぁ私が辛いもの好きにさせた張本人だからね……辛さ100倍を心待ちにするよ」
「アタシも、スマ虎を見習ってもうちょい辛さに強くならないとな~……」
「実は今日色んな調味料を持ってきたんだ、是非とも辛口カレーに役立てておくれ」
「おっ!助かるな!ありがとう!さっそく今日から使わせてもらおっかな~……」
「それにしても、最近覇気が感じられない気がするんだ……」
「覇気?何の?」
「スマトラトラと話し合ってたんだが、激辛チャレンジの店を最近見かけなくなってね……絶滅の危機に瀕しているのだろうか」
「あ~……その辺の事情はアタシも分からないな……」
「昔はよく頻繁にスマトラトラと激辛チャレンジを楽しんでいたものだ……なのに……」
「アムールトラ……安心してくれ!」
「ん……?」
「ここは辛口推しのタイちゃんギンちゃん・2号店だ!絶対にガッカリさせない自信はある!」
「ほ、本当か……?」
「辛口カレーのおかげで集客が伸びてきてるんだ……世間一般に浸透し始めてる証拠だぞ!」
「そうなのか……それなら安心したよ」
「スマ虎や他の子達もいるんだし……こうなったらアタシらが浸透させてみせる!」
「うむ、分かった……これからも私を辛口カレーで楽しませておくれ」
「よぉし!言われなくても!!」
「改めて、ベンガルトラに私の好きな物・嫌いな物を言おう……覚えているかい?」
「えっと……嫌いな物ってなんだっけ……?」
 
 
  
「私が好きな物は“辛い物”で……嫌いな物は“甘い物”だ、忘れないでほしい」
「あっ!そうだっけか……思い出した!」
(そういえばアムールトラって、甘い物が極端に嫌いなんだよな……)

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2020-08-02 21:01:00 +0000