◆榊 惺 -さかき しずか-
19歳 / 男性 / 177cm / 翠才国 /20pt
運命数:1
境狼(さかいおおかみ)の青年。
半透明の薄い6枚の耳翅と一族に伝わる結界術が特徴。
幼い頃、父の仕事に同行した際に外界の街で小さな道場を営む剣の師と出会った。
実家には兄が2人、姉が1人、双子の妹弟がいる。
一族の習性として、生涯で唯一と決めたたった一人のみを愛する。
〈スキル〉
・六翅界術(りくしかいじゅつ)
境狼に伝わる結界術。6つの点を術で繋いだ結界内は、
物理的な接触を弾くだけでなく、干渉しようとする者に幻視や錯覚等も引き起こす。
◆婚姻(7/28)
あまなつ(愛夏)・エバーニアさん【illust/82866464】
あまなつに出会ったのは護衛を請け負った仕事先だった。
長い刀を佩いて凛と真っ直ぐに立つ姿が印象的な女で、俺から声を掛けた時の事はよく覚えている。
「榊惺だ。雇い主から聞いているか? 本日から同行する。
足を引っ張る事があれば捨て置いてくれ。邪魔にはならん」
「……運命? いや、俺は生憎考えたことはないが。
里の女子はよく辻占なんかをしていたな。……まあなんだ、頑張れ」
はじめは随分と"運命"とやらに固執するのだな、と思ったが、年頃の娘であれば気がかりなのも当然だろう。
それに己の一族も番に対しては大概なので気に留めはしなかった。
―――
何の巡り合わせなのか、それから仕事で会う機会が増えた。同僚だったり、時には敵として相まみえたり。
そのうち年も近いこともあって次第に打ち解けた。8割がた人当りのいいあまなつのお陰だったと思うが。
「なかなか手応えのある仕事だった。お前とは息が合わせやすい。
これでよそ見さえなければな……そういやいいひととやらは居たのか?
あー……この後もし空いてるなら飯でもどうだ、そこで話してくれ」
「今日はそちら側か。丁度いい、そろそろ実戦でやり合いたかった所だ。
加減してくれるなよ。殺すつもりでなければつまらんからな」
"運命"の行方は相変わらずらしい。仕事終わりに食事に誘うと、近況報告は大体いつの間にかあまなつの恋の愚痴に着地する。
「……そうか、まあ相性というのは仕方のないことだ。そう気を落とすな。
男なんぞ掃いて捨てるほど居る。皆が皆そいつと同じじゃあない。
お前の追い求める相手はどこかに転がってるさ」
付き合いの長さに比例して、あまなつの失恋話は積み重なっていく。
月並みな慰めの言葉はいくらでもかけてやれた。だが、その男は見る目がないんじゃないかと口に出したことは終ぞない。
―――
あまなつに惹かれているのだと気づくのに時間はそうかからなかった。
それを告げる気はなかった。悟られないならそれでいい、あまなつはあいつの望む"運命"と結ばれることが一番良いのだと知っていた。
だがあまなつが恋に破れて本気で落ち込む姿を見るうちに、少しでも笑っていてくれるならと欲が出てしまった。
「なあ。お前の運命だとは思えないが、そろそろ俺で手を打っておかないか」
小さく頷いた彼女に俺こそが"運命"だと告げてもらえるのは、もう少し先の話。
◆ポラリスの英雄歌【illust/80979654】様
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2020-07-24 06:26:09 +0000