酸素の雨、燃える川

楚星蘭三

*同じ状況の地球を宇宙から見たもの。 illust/83144737
ツイッターの宇宙ネタのスレッド https://twitter.com/sosei_ranzou/status/1279081037558018048 (もし地球が軌道を外れて宇宙をさまよい、木星の引力に捉えられてその衛星になったら?)を絵にしたもの。

木星の軌道は太陽からの距離が地球の5倍離れているため、海はおろか空気中の水蒸気もことごとく凍結、木星以遠の多くの天体と同様、地表をくまなく氷が覆いつくすことになります(CO²もドライアイスとなって地表に堆積)。ちなみに地球を木星軌道上に置いても窒素を主成分とする濃い大気は保たれ、地球の25分の1の太陽光は届いているので、空の様子は、今の地球での天気の悪い日くらいのようです。

一方、太陽系天体の大気としては例外的に多く含まれる酸素(沸点-182℃、融点-218℃)が、現在の地球の水循環のように雲を作り雨となって地上に降り、海や川を作るのでは?と想像しました。*→参考:illust/83144737

しかし極低温とはいえやはり「酸素」ですので、絵のような落雷や隕石の落下による熱エネルギー、またメタン(沸点-162℃、融点-183℃)の雨と混じって降る―まさに液体燃料を上空から投下しているようなもの!-とかいったことにより、随所で燃えながら流れるという、シュールな風景を想像した次第です。*関連:illust/116904619

ウィキ記事( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%B2%E4%BD%93%E9%85%B8%E7%B4%A0 )によりますと、液体酸素の見た目は淡い青色だそうですから、酸素の海が続く限り「青い地球」の外観はしばらく保てそうです。
ただ酸素はもともと単体では安定しない元素ですから、「酸素の海」も絵のように燃えたりしながら、別の元素と化合して安定するまでの一時的な風景かもしれません―人間の尺度からすれば何万年という長きにわたるかもしれませんけど―。もっとも自然消滅より、地下や海底に逃れた人類が利用のため採取しつくすほうが早いかもしれませんが。

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2020-07-20 10:26:03 +0000