「だが、キラは敵じゃない」

程淮

 そんな、ファントムペインの指揮官・ロゴスの手先であったネオ・ロアノークがムウさんだったなんて……知ってた! さすがにOPのネタバレは早すぎたと思う。
 いやまあ諸々の情報から察するにこの時期にはもう現場もだいぶ混乱状態にあったろうし、もっと早く明らかになるはずが遅れてしまった……という可能性もあるとは思うのだけれども。
 しかしネオ・ロアノークとは結局なんだったんだろう?と考えてみると割と謎というか、ブルコスの思惑としては(能力面だけ見れば)有能な人材であるムウの記憶をいじって手駒にしたい……ということではあると思うんだけど、不安定極まる記憶操作をしただけの人間をいち部隊、それもエクステンデッドを取り扱うようなところの指揮役に据えるのは無茶なのでは?という気が。
 「ZZ」の強化マシュマーには副官と称した監視役であるイリアがいたけど、ファントムペインにはそれらしき人物もいなかった(?)っぽいしうーん。
 それと「フィジカルデータが100%一致」は普通サンプルの取り違えとかのミスを疑うべき結果だと思う……とはいえCE世界は遺伝子工学が異常発達しているのでそれだけの精度で検査できるものなのだろうか。

 そして彼の乗機であり何の間違いかHGCEとしてのプラモ化も果たしてしまったウィンダム、量産機らしからぬヒロイックな外見ではあるものの作中描写ではどうしてもインド洋での「31機全滅」が印象強すぎる感もありつつ。
 ネオ機もフリーダムの盾壊したりしてはいるけどあまり活躍してたイメージがない、というかエグザス載ってた頃の方が強敵感あったのでは……
 ただデザインそのものはザ・連合の系譜という感じで世界観にはマッチしているとも思ったりとか。 ダガーの後継なんだし量産機はもっと青成分多めでもよかった気も(青系統好き

 一方八つ当たり気味なフリーダムへの恨みを晴らすべくシミュレーションに励むシン、アスランに対する発言そのものは間違っちゃいないんだけど明らかにその裏には私怨があるわけで、「憎しみの連鎖を断ち切ろう」的なテーマのある種においてこの時点の彼はもはやそこいらのモブ市民と大差ない状態に陥ってしまっている。
 いや当時は一度そういう状態を経験した彼が、オノゴロでの戦いを経て成長したキラとアスランのように終盤で目覚めるものと思っていた、思っていたんだ……
 ただそんな彼に対してアスランが放った迷台詞「キラは敵じゃない」も視聴者目線だと言わんとすることはわからんでもないのだが、ほんとに空気読めてないというか言葉が足りないというか、直後に感情的になって出て言っちゃうとこも含めいい加減学べよぉ!と見るたびに思うのであった。

 本筋の方では議長にデストロイの件を糾弾されてうろたえるジブリールのすさまじき小物っぷり……なぜあれだけ派手なことをやって隠し通せると思っていたのか。 厳密には自分たちロゴスという存在を公にされたことがダメージだったようだけど、プラントを敵にまわしといていつまでも自分たちの存在を隠し通せると思っていたあたりもやはりだいぶ考えが甘かったのではなかろうか……
 ただ議長がやってることは結局序盤のユニウスセブン落下に際しプラントを討つよう扇動したブルコスと実質同じなわけで、そしてそれにあっさり乗せられて議長コールしちゃう民衆のやばさはやっぱりやばいとおもった(語彙力

#Gundam SEED Destiny#ネオ・ロアノーク#ウィンダム(ネオ専用機)

2020-06-04 14:25:27 +0000