「まおちゃん」美しい! 中宮寺如意輪観音様のアルカイックスマイルArchaic Smileみたい♡
この絵は、2017年の4月に浅田真央さんがアマチュア現役引退を発表した後、特別表彰された時にオリーブ冠を戴いた姿を参考に描きました。このオリーブ冠は江田島市が制作・提供したものです。江田島市を大いに讃えたいと思います。
古代ギリシャのオリンピックでは、優勝者にはオリーブ冠(オリーブ・クラウン)が贈られ、デルフォイでの祭りで詩歌の優勝者には月桂冠(ローレル・クラウン)が贈られていたのだそうです。
「まおちゃん」は数えきれないほど優勝していますが、優勝時の表彰台でオリーブ冠を戴いた写真は見当たらず、上記の引退後の特別表彰で江田島市から提供された一枚だけが見付かりました。
色鉛筆で描きました。用紙は、上質紙(コピー用紙)・厚口157g(A4)を使いました。
以下、付論『オリーブの首飾り』とは?(1.楽曲の経緯と、2.「首飾り」の実物についての考察)
【1.楽曲の経緯】
《原曲について》
1971年アフガニスタンのシンガーソングライターAhmad Zahir(アーマッド・ザヒル)が『Tanha Shudham Tanha』というタイトルで発売した曲だといわれる。1974年にフランスのクロード・モルガンが同じメロディーを「エル・ビンボ」(El Bimbo)というタイトルで発表。ディスコミュージックで、フランスで大ヒット。日本でも「嘆きのビンボー」として発売された。1975年1月、ポールモーリアがカバーし、邦題『オリーブの首飾り』として発売した。後に日本ではこの曲が手品のバックミュージックの定番となり、まじめな演奏会でもこの曲を演奏すると会場から笑いが起こるほどになってしまった。
原題のBimboは、「ふしだらな女」「尻軽女」という意味だというのが定説のようになっているが、しかし私は原題に「ふしだら」という倫理的な蔑視の意味は含まれないと思う。「開放的な情熱娘」と言いたい。原曲ではBimboは呼びかけ語または相の手のように繰り返されているので、かわいこちゃん、ベイビー、くらいの意味でよいと思う。Bimboには、赤ちゃん、子供などの意味もあり、英語圏ではセクシーで挑発的な美女を意味するという。少し頭の弱いグラマーな金髪娘といったイメージらしく、娼婦の意味も含むらしい。
《日本語歌詞について》
日本ではポールモーリアの演奏の他に、『オリーブの首飾り』のタイトルで2種類の歌詞があり、『ゆうわく』のタイトルの歌詞もある。
ひとつはNHKの初代うたのおにいさん、田中星児さんが歌っている(作詞者は未確認)。
「夏になるとオリーブの白い花が咲き、君はその枝で僕に首飾りを作ってくれた。君と別れてしまい、冬が来てもオリーブは緑で、僕は君のことを思い続けて生きている」という内容。
もうひとつは、1986年テレビドラマ『男女7人夏物語』の主題歌「CHA-CHA-CHA」(翌年春選抜高校野球大会の入場行進曲)でデビューした石井明美さんが歌っている(作詞・なかにし礼)。
「あなたを愛しているけど、もう一人の自分と出逢いたいから、お別れするわ。ギリシャの石畳沿いのお店でオリーブをつないだ首飾りを見つけたいの。さよなら、あなた」
という内容。
『ゆうわく』のタイトルでは、ローレン中野・和田弘とマヒナスターズが歌っている(こちらも作詞は、なかにし礼)。これはディスコナンバーとしてカバーされた曲で、
「午前二時に踊っていても、もうつまらない。あなたが欲しいの、帰らないわ。鍵をかけたホテルでくちづけされたら、もう離さないわ」
という、もろ、直球の歌詞。
(以上3つの歌詞を確認される場合は、キーワードで検索してください)
【2.「首飾り」の実物について】
楽曲『オリーブの首飾り』において、「オリーブの首飾り」とはどんな物なのか、可能性として挙げられるのは次の4つ。
a.オリーブの枝を編んだもの(枝に花または実が付いた状態も含む)
b.オリーブの実をつなげたもの
c.オリーブの木を木材としてビーズ状に加工し、ネックレスとしたもの
d.オリーブの枝や実の形状をしているが、素材は貴金属、ガラス、水晶等で加工されたネックレス、またはペンダント。あるいはオリーブ色のガラスなどで作られたネックレス類。
このうちaは、田中星児さんの歌の中のイメージ。(オリーブ冠の存在と併せて考えると、これが最も適切だと思う)
bは石井明美さんの歌の中の「オリーブをつないだ首飾り」のイメージだが、草花遊びの「ジュズダマ」の実のように硬い殻で覆われた実なら可能性はある。オリーブは梅と同様に、外果皮と果肉の中に木質の内果皮(核)があり、その中に種子が入っている。この木質の核を連ねたブレスレット(数珠)は存在する。生の実をつないで首飾りにするのは現実的ではないが、中の核をつなげて首飾りにすることは可能。しかし、それが装身具として販売され、一般に認知されているかどうかという点で、かなり難しいのではないかと思う。
cは、Yahoo!知恵袋で、「オリーブの首飾りとは?」という質問に対する回答としてベストアンサーとされているもの。木目がたいへん美しく、小豆島で土産物として売られているとか。しかし、確かに売られている物は「オリーブの首飾り」ではあるけれど、上記の楽曲のタイトルとして想定されたものではありえない。タイトルを聞いても、その木製ネックレスを知る人以外、そのものを想起しようがない。その語だけでは言葉としての本来の働きである「伝達」が、全くなされていない。そういう特殊なものは、曲のタイトルにはなり得ない。それが、デパートなどで装身具として一般に販売されているなら話はわかるが、そうではない。1974年当時は、もっとマイナーだったのではないだろうか。
dは、生きたオリーブから離れて、デザインとして「オリーブ」を取り入れた首飾り。実はナツメ形なので、実を連ねた形は想像しやすい。さらに、オリーブの枝は、国連旗やイタリアの国章に描かれており、枝のデザインを取り入れたアクセサリーは多いと思う。また、宝石・ガラスがオリーブ色のネックレス類も、「オリーブの首飾り」と言いうる。ただし、ネックレスやペンダントをいう場合、多くは素材でいうのが普通ではないだろうか、「金のネックレス」「水晶のペンダント」など。デザイン的な意味に解釈すべき必然性はかなり弱いと思う。
結論としては、やはり、
a.オリーブの枝を編んだもの
であると思う。草花遊びの感じで枝をゆったり編んだもので、その枝には花や実が付いたままになっていてもよいと思う。
2020-06-03 09:42:59 +0000