フィアットX1/9

cliors(クリオース)

安くて軽い庶民向けミドシップスポーツの嚆矢。でも、スーパーカーキッズだった私にはその魅力が理解出来ませんでした。だってランボルギーニやフェラーリと比べて貧弱だし、チリ合わせのユルさが際立つ製造品質は褒められたものじゃなかったし、おまけに輸出用には野暮な大型バンパー付き。

今見ると、ガンディーニによるデザインはシャープで革新的。ダラーラ設計のシャシーはストラトスもかくやというレースポテンシャルを持っていたそうで・・・。マーケティングの観点からレースの表舞台での活躍が制限されるという、いささか可愛そうな人生・・・いや車生を運命づけられてしまいましたが、15年以上製造されていたことを考えると、イタリアの走り屋たちには愛されたのでしょう。

このクルマの一番の魅力は、太いロールバー風Bピラーを起点にダガーのように細く長く伸びるノーズ部ではないでしょうか。コンセプトカー「アウトビアンキ・ランナバウト」から引き継いだ未来的な造形処理ですが、それが一番わかるのがこの角度じゃないかな? バンパーはもちろんヨーロッパ仕様。当時気になったチリ合わせはタイトにさせてもらいました。

#car#automobile#イタリア車#フィアット

2020-05-05 05:06:10 +0000