食堂の……テーブルの端―――なぜかサングラスをかけた、彼女。
カフェか何かを、口に運んでいる。
白いブラウスの陰影が描き出しているもの……
それに……すらりとしたライン……黒のロングパンツの……
ドクン、と、心臓が跳ねた。
僕の心臓が。
気のせい?
いや、でも……確かに、跳ねている。
ほら、今も……胃や肺を押しのけて膨らむ感じ……そして体の中に響く音。
息苦しい。
僕は慌てて自分の胸に手を当てた。
“それ” が、発作か何かの予兆なのかと思って。
2020-04-09 13:24:00 +0000