危険な敵性存在を複数探知
程なくしてこちらへの転移を確認
「第4フェイズ、白兵戦を開始します!」
私はすぐさまアンサラーから飛び出し、アルマさんが生成した剣を手にとり走り出す。
この気配からして、本体とは少し違うようだ。
しかしてこの個体の強さはこちらよりずっと上。
ならば、やることは唯一。
突き出された3度の拳を受け流し斬り返す。
空を切る剣を次の座標に翻して薙ぎ払う。
剣は腕を一つ斬り飛ばし、同時に翼の感覚が消えた。
「矮小な存在でありながら、我が存在を認知するか。」
残った腕の指先から閃光が走りノータイムで飛んでくる。
閃光の流れを読み取り、流れを変え、全てを跳ね返した。
一つ一つが敵性存在に穴を穿つ。
だがまだ足りない。
このチャンスを逃してはいけない。
穴が空き崩れた姿勢のかの者に剣を叩きつけた。
斬り割いた個体は消滅し、次の個体を探知し構え
急に意識が揺らぐ。
胸に黒い腕が突き刺ささっていた。
そのまま地面に叩き伏せられ、クレーターが出来たのが分かった。
時間稼ぎは殆どできなかった。
少し前までの私なら、ここで終わる存在だったんだろう。
命はもう尽きているから。
アンサラーでならまだ皆の力になれる。
けれど、アンサラーでは戦えない。生命を奪うにしても間に合わない。これを野放せば壊されて終わる。
なんとしてでも立ち上がる必要があるのに、立ち上がれない。
剣が地面に突き刺さる。
胸の上に足が載せられた。
「戯れはここまでとしよう。」
私の戦いは、とどめを刺されて終わりなんだろうか。
戦えるのに戦えないなんて…こんなに情けなく終わってしまうんだろうか?
諦めかけたその時、私の何かが光りだした。
この船に乗ったときにもらった石【朱砂】だ。
身体に再び命が灯る。
力があふれる。
石から感じる気配はマグナ団長とスノココ副団長…いいや、それだけじゃない。
他にもたくさんの気配を感じる。
こんな所で倒れている場合じゃない。
この者を振り払い、反撃の狼煙をあげようじゃないか。
-第5フェイズ、究極の剣の形成を開始-
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マルテはこちらのボス【illust/80346967】に突撃、戦闘を開始し敗北しました。
その後、こちら【illust/80358402】の展開を踏まえて復活、反撃を開始します。
お借りしました
ギムレさん【illust/80346967】
アルマさん【illust/78960435】の魔法の剣【illust/80355066】
マルテ【illust/79114699】
2020-03-28 13:39:06 +0000