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時系列的にはこの後くらいでしょうか
宝石化の治療法の探索は難航していた。
サーリッカは宝石の種の手掛かりがない中で、唯一参考になりうる存在…名前は伏せておくが、元宝石奴隷に協力を仰いだ。採血させてもらったのだ。
それから分析を重ねた。その血液を遠心分離して得た沈殿の中には、宝石化の作用を示す物質ー宝石化因子ーがあった。…純度は低く、その物質の素性は不明だが、これを血液培地に接種すると、薄く小さいが宝石の結晶が生じるのだ…。
試験的にこの培地に様々なものを添加し、観察する。添加したものは宝石化の進み方に何らかの影響を与えるだろう…宝石化を阻害する物質が見つかれば、宝石化の治療薬になるかもしれない…そんな道筋だ。
しかし、既存の解毒薬や薬草、聖水など色々試したが効くものが見当たらない…。
「私の血液でも試してみないかね」
イサナドリのメルヴィルから採血して培地に加えてみる…
流星症の治療に成功したメルヴィルの血…御利益でもありそうだ。
カマラの花角蜥蜴の鱗から作った桜色の万能薬もためしてみよう。
結果を待つばかり。
ただただ時間だけが過ぎていく。
ふと、あの言葉を思い出す。
「ひとりじゃない」
なぜか水面に立っていて、そしてパトリスの声がどこからか聞こえたような気がした。
全ては彼との出会いがきっかけだったように思う。
こうして宝石奴隷を救いたいと願うようになったのは。
だが、その追い続けた背中は、今やどこにもない。いまどこでどうしているのか…ふっと振り返えればすぐそこにいそうなのに。
涙が頬を伝い、水面に落ちた。
「あのラジオにこのことを流せたら、協力者が見つからないかな…」
サーリッカはハウリングラジオのロイダ・スター氏へそんな経緯を記した手紙と、協力を名乗りでる人がいれば提供するようにと研究の試料となる宝石化因子を送った。
長いキャプションですみません。
…という事で宝石奴隷の治療法を研究してみませんか!?という投げかけになります。
(ギムナルースさんの意向として、宝石奴隷の治療法を探すのはOK。ただし治療法の確立は最終章の最終日が望ましいとのことですので、御承知ください!)
非公式イベントをお借りしました
【蒼い月の情報網】
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ハウリングラジオのロイダ・スターさん
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【青い水平線の彷徨にて】
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回遊空艇ワルフィス・エーデリア
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お借りしました
パトリスさんillust/78970234
黄泉の国には行っていないのに、勝手に水面下に描いてすみません…
(パトリスさんの最期illust/80402474)
カマラさん(桜色の万能薬をお借りしました)
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不都合ありましたらご連絡ください。
またはパラレル・スルーでお願いします。
2020-03-26 17:14:39 +0000