ツイのリクより
赤松貞明は日中戦争から終戦までを戦い抜いた空の男で、柔道、剣道、弓道、相撲合わせて十五段、水泳も得意で美女と酒をこよなく愛した海軍屈指の古強者。
その相手は中国軍のi-15(ソ連製)から英軍のスピットファイア、そして米軍のF6Fヘルキャット、マスタング、B-29戦略爆撃機など多岐にわたる。
特筆すべきは1945年5月29日、横浜上空においてマスタング75機の大編隊に対し局地戦闘機・雷電ただ1機で挑み、1機を確実に撃墜して無事帰着した事だろう。
彼は敵機への深追いを強く戒め、編隊空戦では互いにカバーし合って被害を少なくする無理のない戦法に徹して単独撃墜38機というハイスコアに関わらず一度も撃墜されたことはなく、被弾したのも僅か5回のみである。
その腕前だけではなく、部下想いな優れた人格から他のエースパイロット酒井三郎や岩井勉など多くの人々から「松ちゃん」と呼ばれ愛された。
生きて終戦の日を迎えた後も空の男であり続け、海軍時代の友人らと共同購入した軽飛行機で故郷である高知漁業組合の仕事を務めたり、回想録である「日本撃墜王」を執筆するなどして平穏な戦後の生活を過ごし、昭和55年(1980年)2月22日に69年の生涯を終えた。
2020-03-23 15:21:27 +0000