――彼女が俺の事なんてこれっぽっちも覚えていないのは、百も承知だ。
会ったのは随分前に一度きりだし、それもすれ違い際に少し話をしただけなのと大して変わらない。
万が一覚えていたとしても、今の俺を見ても気付きゃしないのは目に見えてる。
だから、今回もすれ違うだけにしておく。
そして、最低限の事だけ言っておく。
『あん時ゃゴメンな。死ぬなよ』
通り過ぎて、少しだけ振り返ってみる。
……ははっ、やっぱキョトンとしてるよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時系列は第四章始まってすぐ位です。
【illust/79276311】の後日談的な感じです。
例え相手が覚えていなくても筋は通します。
わざわざ会いに行ったのかたまたま見かけたのかは不明。
状況はさらに謎。
キャラお借りしました
シレーネ【illust/78953424】
変わり過ぎなうちの子
トラヴィス
当時【illust/78979475】
現在【illust/80159379】
お借りしたキャラの行動を制限するものではありません。何かしら矛盾や不都合な点が有りましたら、パラレル設定スルーをお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ところで、今回タイトルのネタとして「○○曲」という言葉を調べてて初めて知ったんですけど「小夜曲」(セレナーデ)って「男性が女性に想いを伝える為に夜に窓の下で奏でる曲」って意味だったんですね……。
字面からてっきり「夜の暇潰しの曲」とかそんな感じだろうと思ってましたわ。
2020-03-21 03:35:10 +0000