生存確認(メタ視点)が取れた【illust/80228258】ことを惑星ピッシヴ上でも現実のものにしたく。救援の足を向けまする。コメントなり何なりと帰還の意思を明らかにしていただければ連れ帰ります。
コンパスの利かない地点を過ぎて幾日・・・ 徐々にこの氷海での冒険に慣れては来て氷の下の海から得物を調達したり現れるモンスターを仕留めて先へ進む。心が折れそうなときは何度もあった。仲間を信じられず逃げ出してしまいそうになる日もあった。しかし必ずこの先にあると信じた希望を求め、一歩一歩 白皙の地を歩み続ける
そうして歩んでいると聞きなれた音が聞こえてきた。氷が軋み、擦れるような悲鳴があたりに響き渡る・・・ 我が耳を疑いつつも更に歩を進めること二日あまり ついに氷が割れ海が見えるようになった。そこに見えるは記録にあるあらゆる海とは違う海。確かにこの地が丸く、北の海と空が反対側の新大陸に繋がっている証が眼前に広がっていた
・・・しばし呆け、学説の正しさの証明にはしゃぐも次に訪れるは海渡る術がないという冷酷な現実。流氷に乗って南下する危険性は言うまでもなく今更引き返すことなどできはしない。ただ、水平線の果てまで伸びる氷雪の縁の鋸刃を伝うか・・・ 迷う探検隊の前に『脚』が現れたのはその時だった。
轟く海鳴りに後じさりして体制を整え己が得物を銘々が抜き放つ。足元の氷が揺れ、蜘蛛の巣めいて無数の皹が走ったかと思えば 鉛色の巨躯が海面を割って盛り上がりそのまま此方へと突き進んでくる。氷に激突する数秒前にその正体に気付いた隊員たちがその名を口の端に上らせる
「ディクラヌルス号?」
果たして・・・ 急停止して乗り上げたその巨魁は兜海老が騎乗ディクラヌルス号であった。白銀に輝いていたその身は錆びつき甲殻は凹み脚は何本かが欠けている。二対の四角はへし折れて名残しか残らずここまでくる間の過酷な旅路を物語る。
「兜海老卿! 兜海老卿はおられますか!」
「先生!」
「ダンナぁ!! かくれんぼする性質じゃあねぇでしょうよ!!」
口々にディクラヌルス号の主を呼ばわるもののその名は虚しく氷と海の中に消えてゆく。ここに兜海老はいない。それが明確な事実として一同の臓腑を氷でできた巨人の手が握る如く締め上げてゆく
「GRYYYYYYY」
しかし主なき鋼の蟲は探検隊に向けてじれったそうに身を揺する。乗れと言っているのだ。無き主が果たそうとした『探検隊の生存者を探し出し、生きてシルバーセイルへと連れ帰る』という使命を果たそうとしているのだ・・・
お借りしました!
キャプテン・ユディトール【illust/79203784】
ディクラヌルス号【illust/79005288】
ナオミ【illust/79910280】
シノブ【illust/79917208】
※不都合ありましたらスルーパラレル
問題ありましたらご一報願います
2020-03-20 12:47:23 +0000