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なつ「救助者を見つけても、迂闊に近付いてはいけない。ソイツの『擬似餌』にされてしまっているかもしれないからな……。」
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氷牙平原に生息している陸上歩行する巨大魚。
普段は深い雪の中に潜り息を潜めているが、空腹になると「狩り」を始める。
息を殺し近くを通った生物を襲うが、そのまま食わず「エスカ」と呼ばれる器官を獲物に刺し、電流を流して悲鳴や上げさせ大袈裟な動作をさせる。そうして捕まえた生き物を『擬似餌』にしてしまうおぞましい習性を持つ。
そして擬似餌と同種の生き物をおびき寄せて、その巨大な口で丸呑みにしてより多くの獲物を狩り尽くす。
「擬似餌」にする生き物は小動物から大型生物、そして勿論人間も含まれる。
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この様に恐ろしい習性を持ち狡猾な性格をしている魚だが、味は絶品。
濃厚でありながら透き通る甘みを持つ肉、コリコリとした食感で噛めば噛むほど旨味が口に広がる触手、そしてなにより———濃厚な旨味とあまみ、そしてコクを持った肝は最上の食材とされている。
一般的な調理法は鍋。獲りたてならば歯応え抜群の刺身が至高。
2020-03-07 16:34:20 +0000