【PFAOS】フクジュとカタバミ 補足と「私」について

mstr
Go back

フクジュとカタバミの補足的な何かです。

以下 読後推奨です。

----------------------------------------------------------------------------------

カタバミ・リントはすでに死亡しています
現在 生きているのは彼の友だった模倣種です

多数の星光石と自我を対価に 記憶諸共カタバミを模倣しています
自分をカタバミだと信じて止まない 模倣種です
自我はなく 彼ならこうするだろうとロジックで生きています

カタバミとして生きるのに不要な記憶は捨てています
以前より 原始的に模倣をしており 何も新しい感情を抱きません
「私」も もう存在しません

模倣種であるという記憶すら捨てているので
人を食うことはありませんが
常にお腹が空いて 仕方ないです

----------------------------------------------------------------------------------

フクジュがまだ幼い頃 彼女は僕の目の前で人攫いにあった
その時は居合わせた大人たちによって即座に助け出されたが
それ以降 彼女は何事にも怯え 泣きじゃくるようになった

人を売り 人を買う奴らがいるから こんな事が起きるんだ
そう思い 奴隷を使う父親と対立し 勘当されてしまった
僕は母方の親戚に引き取られ デルーを離れた

ガスタリアの工業技術は素晴らしい 機械が奴隷制度を終わらせるという確信を得た
もっと簡単に機械を作ることができれば 奴隷なんて要らない
その思いを抱きながら勉学に励んだ

しかし研究の成果は思わしくない
焦りのあまり 僕は模倣種の奴隷を買ってしまった
これは人でないと言い聞かせながら 最も憎んでいた 奴隷商から

その模倣種は模倣が下手だった
色を正しく模倣できないが それでも体組織は同等だ
「僕」と同じ結果を得られる 実験に支障はない

模倣が下手だった故なのか 抱く感情も「僕」ではなかった
「僕」と違う思いを抱き 違う観点で 笑う
その顔は 僕と同じなのに とても愛おしく思えた

「君」は僕の友人となった

僕はあの時 「人」を買ってしまったんだ
君の身体を痛めつけ 君に不自由を強いた
僕は 僕の 夢は 何だった?




アレは 何だ
アタシの兄さんではない
兄さんは死んだんだ

石はいつだって笛の音を奏でる
何かの間違いだって 願いながら何度も声をかける
兄さんではないと 突きつけるように 石は澄んだ音を返してくる

それでも アレは私に笑って言うんだ
「僕は いつだって フクの味方だよ」と
兄さんと同じ顔で 同じ口調で

怖い 怖いよ
兄さんがもういないのはわかってる
それでも アレに縋ってしまう私が 怖い

----------------------------------------------------------------------------------

設定をお借りしました 模倣種【illust/79007237

問題がありましたらお手数かけますが、ご連絡をお願いします

#pixiv Fantasia: Age of Starlight#【ラクハナダ】#【模倣種】#黒煙の斜塔【黄】

2020-03-06 17:36:52 +0000