今年・西暦2020年(令和2年)は、『ニルスの不思議な旅』の本放送約40周年です。
西暦1980年(昭和55年)の本放送から、今年・西暦2020年(令和2年)も愛されて、親しまれている、伝説の傑作アニメーション。
西暦2020年(令和2年)は、最新・過去に関係なく、『ニルスの不思議な旅』のイラストで盛り上げて行きたいです。
今回のイラストは、今年・西暦2020年(令和2年)で、本放送40周年を迎えた『ニルスの不思議な旅』のニルスが、航空自衛隊松島基地・第4航空団第11飛行隊『ブルーインパルス』(以下、ブルーインパルスと表記・統一します)のグランドクルー(地上要員)のうち、メンテナンス・クルー(整備士)の作業服に身を固めた姿です。作業服は、サポート・スタッフ(総括班)およびメンテナンス・クルーの両方に共通しています。『ブルーインパルス』の識別帽、作業服、革手袋は、後述する書籍よりの引用です。
『ニルスの不思議な旅』と『ブルーインパルス』のコラボレーションという、特異なイラストは、『遥かなる蒼穹に思いを馳せる大勢の人々の為に』(illust/43459894)以来、久しぶりでもあります。
そして、今回は、先日のイラストの延長で(!?)、2部構成で投稿致します。
今回のイラストは、昨年・西暦2019年(平成31年~令和元年)の12月に、士気高揚の為に、『ブルーインパルス』に宛てて送った年賀状のうち、メンテナンス・クルーの2等空曹(諸外国では2等軍曹)に宛てて送った年賀状が、原版になっています。
投函する前に撮影した年賀状の画像の一部を、トリミング加工してリサイズしました。
イラストが、やや明るめに見えるのは、デジタルカメラの光量調整によるもので、ストロボは使用していませんが、麗らかな春の光が降り注ぐ、快晴の蒼穹の下で開催される、航空自衛隊の航空祭の、爽やかで眩しい日差しの中で、各々の任務を忠実に遂行している、とイメージして頂ければ、何よりです。
1枚目は、航空祭で、『ブルーインパルス』の展示飛行が開催されるよりも前の午前中に、エプロンに駐機している『ブルーインパルス』の使用機である、川崎T―4練習機の機上に登って、
「万が一にも故障が発生しないように、念に念を入れて、丁寧に整備しておこう。もしも、演目に失敗した場合は、操縦士のせいではなく、我ら整備小隊の責任だ」
と、自分に言い聞かせながら、真剣に整備作業に当たっている姿を、イメージしながら描きました。
1枚目の基本的なレイアウトは、『航空自衛隊小松基地救難隊 RESCUE WINGS』という航空漫画を、テキストにしました。
整備に気合いを入れ込み過ぎている為か、大勢の人々、しかも「裏方の仕事」の重要さを心得ている人々の視線を明確に感じている為か、やや汗をかいて、革手袋で汗を拭いている姿にしてみました。
2枚目は、航空祭の、『ブルーインパルス』の展示飛行の本番が開始されて、全ての準備が整ったT―4練習機に対して、ハンドシグナル(手信号)で、「エンジン始動」の合図を送っている姿を、イメージしながら描きました。
2枚目の基本的なレイアウトは、『青空少女隊』という航空漫画(OVA)を、テキストにしました。
当初は、ニルスに、レイバンやランドルフなどのパイロット・グラスも、掛けさせてみようか、と思っていました。しかしながら、パイロット・グラスを掛けると、瞳が隠れてしまう為に、今回のイラストでは省略しました。
識別帽のデザインは、実物と異なりますが、これは、F―86F・セイバー戦闘機の時代の初代『ブルーインパルス』のものをイメージしている為です。航空自衛隊の識別帽の特徴の1つである顎紐は、1枚目ではきちんと装着しています。
作業服には、不自然に見えないように、皺を付けています。実物の『ブルーインパルス』の作業服には、背中に「Blue Impulse」の文字がプリントされています。
襟元のマフラー(現在は刺繍入りです)は、実物と差異がありますが、作業服の左胸のネームタグ、右胸のメインパッチ、左肩の「ドルフィンキーパー」(地上要員の意味)のパッチは、航空祭やイベントの本番で着用するものと同じにしています。
グランドクルーのネームタグは、サポート・スタッフ(総括班)とメンテナンス・クルーによって、各々の職種ごとの相違がありますが、今回のイラストでは、メンテナンス・クルーのそれにしています。襟の階級章は、どちらも2等空曹です。
右肩のパッチは、昨年・西暦2019年(平成31年~令和元年)のツアーパッチです。『ブルーインパルス』のツアーパッチは、パイロットおよびグランドクルーに共通して、右肩に装着する事が多いものの、毎年デザインが異なる為に、その都度、描くのが大変ですから、最低限に抑えている事が多いです。
1枚目で着用している革手袋は、アメリカ陸軍および空軍で制式採用されている、パイロット用のHAU―6/Pフライトグローブをイメージして、茶色にして、アクセントを加えました。
2枚共、年賀状のスペースの都合上、靴までは描けませんでしたが、ニルスの靴は、堅牢性と耐久性に特に優れて、靴底はジェットフューエル・レジスタントソール(ジェット燃料にも耐える靴底)になっている、黒い革のフライト・ブーツとしています。靴紐が編み上げ方式ではなく、編み込んだファスナー・キットで、脱着が出来るようになっています。実用的な観点からすると、このタイプが、最も素早く、スムーズに脱着出来る、優れものの靴です。ニルスも木靴より気に入りそう?!
実際に、『ブルーインパルス』のパイロットおよびやグランドクルー(地上要員)は、航空祭で、黒い革のフライト・ブーツを履いています。
2枚共、ニルスの表情がやや厳しいのは、「頑固一徹で偏屈な整備士の職人気質」を表現しているからですが、これは主に、映画『連合艦隊』(西暦1981年東宝)の大日本帝国海軍航空母艦・瑞鶴の武田整備士長(故・長門裕之氏)のオマージュを取り入れている為です。
整備士は、頑固一徹で偏屈な職人気質を持つべきである、という思いがありますが、この他にも、『機動警察パトレイバー』の榊清太郎整備班長のイメージが根本にあるからです。
例によって例のごとく、着色は殆どマジックを使用して描いています。着色の際には、「色ムラ」が出ないように十分気を付けましたが、陰影が付かない分、あっさりとした印象になるかと思われます。
何よりも原版が、『ブルーインパルス』に宛てて送った年賀状ですから、なるべく明るい色にしました。投函する前に撮影した際も、なるべく明るくしました。
新型コロナウィルスの影響もあって、4月以降の、日本国自衛隊の各種のイベントも、かなり危ぶまれていますが(少なくとも、2ヶ月から3ヶ月の期間は中止か延期になる所もあるでしょう)、出来る限り力を入れて、丁寧に描きましたから、今回のイラストを御覧になる事により、少しでも航空祭の気分を味わって頂けましたら、幸いです。
2020-03-02 03:00:01 +0000